中国での配当について

配当
有限責任会社の配当に関しては、株主は払込んだ出資比率に応じて配当を受取ることができます。ただし、全株主が出資比率に応じた配当の受取をしない約定をしている場合はこの限りではありません(会社法34条)。
 また、中外合弁会社については、出資比率に応じて利益配当を受取ります。中外合作会社は、契約によって利益配当を受取ることになります。
株式会社の配当は株主の持株比率に応じて行います。ただし、定款にて持株比率に応じない旨を定めている場合は、その規定に従います(同法166条)。

 なお、配当を行う上で、外商投資企業は利益処分の優先順位が下記のように定められています。
1)     過年度欠損金の補填
2)     三項基金の積立
3)     投資者への利益分配(配当)

三項基金 : 準備基金、従業員奨励及び福利基金、企業発展基金のことを指します。

準備基金 : 独資企業は税引き後利益の10%以上、登録資本金の50%に達するまで積み立てることが強制されています。合弁会社や合作企業にも積み立てることが強制されていますが、金額や率等の具体的な基準については規定がなく、合弁契約において董事会で定めるものと規定し、董事会で決定することが一般的です。
目的は、欠損金の補填及び資本金への組み入れ(増資)です。

従業員奨励及び福利基金 : 特別賞与、年末賞与等の従業員に対する非経常的な賞与や集団福利施設の運営のための積立になります。この基金で建てられた建物や施設等の資産は、労働組合の試算になります。

企業発展基金 : 企業発展基金は合弁企業や合作企業については積立が強制されていますが、独資企業については強制されておらず任意となっております。目的は、原則として、技術改造、固定資産の増設、流動資産の留保ですが、準備基金同様に増資に利用することができます。

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