こんにちは、中国・上海の安孫子 悠治 (アビコ ユウジ)です。
今回は中国の労働時間制についてお話しします。
中国の労働時間制は標準労働時間制・裁量労働時間制・変形労働時間制の3種類あります。
今回は裁量労働時間制について述べていきます。
裁量労働時間制 (不定時労働時間制)
実際の労働時間にかかわらず、一定の労働時間だけ労働したものとみなす制度です。例えば、所定労働時間を1日8時間と設定した場合、1日6時間又は12時間労働しても、いずれも8時間労働したものとみなし、法定労働時間に対する過不足があるとは評価されません。(但し、法定休暇日に労働させた場合、労働者に割増賃金を支払う必要があります。)
裁量労働時間制を適用しうる従業員
(a) 企業の高級管理職者、外勤従事者、販売従事者、一部の当直勤務者及び業務により標準労働時間に基づく評価のできない従業員
(b) 企業の長距離運送従事者及びタクシー運転手、鉄道、港湾及び倉庫の一部の荷役従事者並びに業務の性質が特殊であることにより臨機応変な作業を要する従業員
(c) 生産の特性、業務の特殊性による必要又は職責範囲の関係により、裁量労働時間制の実施に適したその他の従業員
〇注意点
時間制に併せた就業規則の改定が必要となる可能性があります。
企業が裁量労働時間制及び変形労働時間制を実施する場合、地方企業では各省、自治区、直轄市の人民政府労働行政部門が定める審査認可規則に従った対応が必要となる点に留意する必要があります。
〇まとめ
・裁量労働時間制とは。
特徴：労働時間の評価しにくい業種・職位
メリット：労働時間が長くなっても設定時間として評価される。
デメリット：労働時間が短くなっても設定時間として評価される。
今回は以上です。
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