中国の携帯電話市場

こんにちは、中国・上海に駐在しております、小林です。
今週からは私がブログを担当させていただきます。よろしくお願いいたします。

海外駐在して初めての買物と言えば、携帯電話という方が多いのではないでしょうか。日本の携帯電話のほとんどの機種はSIMロックがかかっているので、海外では使用できません。現地で販売している機種を購入しなければならないわけです。

中国の携帯電話使用人口は、9億5000万人近くとも言われており、まさに世界最大のマーケットといえます。

携帯電話の通信事業は、中国電信(China Telecom)、中国聯通(China Unicom)、中国移動(China Mobile)の国営企業3社が担っており、民間参入は今のところほとんどありません。

一方、端末については非常に激しい競争状態となっており、ノキア・サムスンなどの外国勢もさることながら、最近では中興通訊(ZTE)、聯想(Lenovo)といった国内メーカーもシェア率を上げてきています。また最近では、スマートフォンの普及率も高まり、各社が矢継ぎ早に新モデルを発売しています。
私が携帯電話を購入した上海のお店でも、もうスマートフォンしか置いておらず、国内メーカーであるZTEの端末を約1,000元(約12,500円)で購入しました。

しかし、残念なことに日本企業の携帯端末はどこにも見当たりません。それもそのはず、日系の携帯電話メーカーはことごとく中国市場で敗れ撤退していきました。今となっては、ソニーの合弁企業くらいしか市場に参入していないという状況です。

日本でスマートフォンと言えば、最新機種では5万円くらいするのではないかと思います。中国ではその4分の1の価格で同等の機能を持った機種を購入可能です。これでは勝てるわけがありません。確かに品質の優劣はあるのかもしれませんが、私の携帯も全く問題なく使えています。

やはり、日本のメーカーはコスト削減に失敗したのと、現地マーケットに合わせた製品戦略や価格戦略が描けなかったのが敗因だったのではないでしょうか。

それでも、10億人近くの市場は魅力的であることに変わりはありません、スマートフォンのさらなる普及を見越して、今後シャープなど日系企業は台湾企業と合弁するなどして再度の巻き返しを図っているようです。
さらに、端末に用いられる部品は高性能・高技術が求められる部分でもあり、この点でも日本の強みである技術力を生かすチャンスはまだまだあるのではないかと思います。

以上です。

関連記事

ページ上部へ戻る