中国のビザについて(商用ビザ編)

こんにちは、中国・上海の小林です。

先週より日本に一時帰国しております。3か月ほど上海に行ってまた日本に帰ってきております。私は、日本の本社に所属しており、上海現地には就労ではなく、出張という形で滞在しています。

中国に入国する場合、15日以内の滞在であればノービザでの入国が可能です。15日を超えて滞在する場合は、その滞在目的に合わせてビザを取得する必要があります。

私の場合は、先述の通り、商用の出張という目的で中国に入国しますので、「訪問ビザ(Fビザ)」を取得して入国します。Fビザは中国への訪問回数によって1次入境査証(シングル)、2次入境査証(ダブル)、多次入境査証(マルチプル)という種類があります。これらの種類で発給のための手数料が異なっています。

通常1次入境、2次入境のFビザを取得するための必要書類は、パスポート原本、パスポート写真面のコピー、査証申請表、4×3センチの写真1枚、訪問先の中国企業からの招聘状(邀請函)、招聘状発行企業の営業許可証のコピー(会社印を捺印したもの)が最低限必要です。また、場合によっては、その他査証発給機関が必要に応じて要請する書類等(日本の所属会社からの出張証明書など)が必要となることもあります。

上記書類を持って大使館または領事館で申請を行い、通常4営業日で取得ができます。急ぎの場合は追加料金を支払い、加急申請を行うと翌営業日~3営業日で取得することができます。また、さらに多くの追加料金を支払い特急申請を行うと、当日中の発行がなされることもあります。

なお、現在マルチプルビザについては一般企業からの招聘では発給が認められておらず、現地の政府機関が発行する招聘状(非授権単位査証通知単)が必要となります。

通常、中国の会社からの招聘を受けてFビザを取得する場合、1回の入国につき滞在期間が30日間のビザが発行されます。滞在期間は中国国内で2回まで延長でき(要手数料)、さらに1回の延長で最大30日間の延長が可能です。すなわち、1回の入国で最大90日まで滞在が可能であるといえます。ビザの延長は滞在地の管轄公安局の出入境管理窓口にパスポート、査証申請書、写真1枚、招聘会社からの延長申請書類、招聘会社の営業許可証正本(原本・コピー)、組織コード証正本(コピー)などを提出して1週間程度で旧ビザに消印が押され、新たなビザがパスポートに貼り付けられます。

ビザの取得については、旅行会社がサポートしてくれることもあります。またコンサルティング会社などの専門家が取得代行を取り扱っているケースもよくあります。しかし、実際に査証を取得して入国するのはあくまでも本人自身なので、取得するビザにおいて中国国内で認められる活動内容や、ビザの有効期限、また滞在が認められている期間など十分留意する必要があります。ビザの目的外の活動(Fビザで入国したにもかかわらず現地企業での就労を行うことなど)や、滞在期間やビザ有効期限を超過しての滞在は罰金や次回以降の入国ができなくなる等のペナルティが課されることになりますので、絶対に避けるようにしましょう。

以上です。

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