バングラデシュの個人所得税

税務

日本の所得税の高さは良く知られています。法人税の値下げが国会でも議論に上がりましたが、個人所得税の最高税率40%も海外と比較しても高い水準です。現にバングラデシュでは個人所得税の最高税率は25%です。
 
ここで、多くの海外赴任者が誤解してしまうのが、海外赴任すれば所得税負担が減少し、給与の手取り額が増えると考えてしまう事です。しかし、実際には物価の安いバングラデシュでは課税対象年間所得額の最低額が18万タカ(約16.4万円)と日本よりはるかに低く(日本では195万円)、最高税率25%に達成する所得額も1,180,000タカ超(約107万円)と同様に低くなっています(日本では1千万円超)。

そのため、平均的な年収の日本人駐在員は所得税負担額が増加し、手取りが減ってしまうのが実情です。この辺りは赴任前にグロスアップ計算をして調整する必要があります。

ただ、現地でローカル社員を雇用すると、意外と課税対象所得額が免税(18万タカ未満)になる者がまだまだいます。賃金低下が叫ばれている日本でも、課税対象年間所得額が195万円未満の者は多くありませんが、賃金上昇が話題になり始めているバングラデシュでもまだまだ多いです。バングラデシュの税制は低所得者を対象に含めつつも、中間層を主な対象としているのかも知れません。

以上

バングラデシュ現地法人担当 岩波

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