皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループ バングラデシュ拠点の塚田 涼太です!

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。今回は「バングラデシュ経済特区(BEZA)における外国人就労許可(ワークパーミット)の取得要件」について説明いたします。

この記事の結論

就労許可は入国後15日以内のオンライン申請が必須であり、給与の米ドル建て表記や、求人広告(オンライン可)の証跡保管など、事前準備が極めて重要となります。

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バングラデシュ経済特区庁(BEZA)は、経済特区(EZ)内の企業に雇用される外国人、および経済特区内の企業に投資して自ら業務に従事する外国人を対象とした、就労許可(ワークパーミット)の取得要件を改めて公表しました。

これは、就労許可常任委員会(Work Permit Standing Committee)の第80回会合における決定を受けたもので、官報(Gazette No: 03.07.0000.000.023.99.0029.16.778)にも掲載されています。

内容の多くは従来の運用を再確認するものですが、現地採用の求人広告についてオンライン掲載が正式に認められるなど、実務に影響するポイントも含まれています。経済特区内に拠点を持つ日本企業はもちろん、これから進出を検討している企業にとっても、押さえておきたい内容です。

項目内容
申請期限入国後15日以内(OSSCからオンライン提出)
初回の有効期間1年間
更新毎年更新。累計で最長4年間
政府手数料5,000タカ(別途VAT等が加算される場合あり)
標準処理期間約9営業日

就労許可の申請は、対象となる外国人がバングラデシュに入国してから15日以内に、BEZAのワンストップサービスセンター(OSSC)を通じて行う必要があります。また、申請はすべてOSSCを通じたオンライン提出が必須とされています。

15日という期限は、決して余裕のあるものではありません。赴任者が到着してから書類を揃え始めると間に合わないおそれがあるため、入国前の段階から必要書類の準備を進めておくこと実務上のポイントになります。

申請にあたっては、主に以下の書類を揃える必要があります。

  • 入国スタンプと該当するビザ(E、PI、E1、A3のいずれか)が確認できるパスポートの写し
  • パスポートサイズの写真
  • 給与を米ドル建てで明記した任命書(Appointment Letter)または雇用契約書
  • 学歴および職業上の資格を証明する書類
  • 現地人材向けに求人広告を掲載したことの証明
  • ローカル従業員と外国人従業員の構成を示す最新の人員報告書(マンパワーステートメント)
  • 会社の有効な納税証明書(Income Tax Clearance Certificate)

このうち見落としやすいのが、給与の米ドル建て表記と求人広告の証明です。雇用契約書の様式が現地通貨建てや円建てになっていないか、事前に確認しておくとよいでしょう。

申請すればすべてが認められるわけではありません。BEZAの適格基準と外国人雇用枠の要件を満たした申請のみが、就労許可常任委員会の審査対象となります。

初回の就労許可の有効期間は1年間です。その後は、要件を満たし続けていることを条件に毎年更新することができ、累計で最長4年間までとされています。

政府手数料は現在5,000タカ(※別途VAT等が加算される場合があります)で、標準的な処理期間は約9営業日とされています。

累計4年という上限があるため、長期の駐在を前提とする場合には、駐在員の交代時期やローテーション計画にも影響してくる点に留意が必要です。

就労許可の申請では、外国人を採用する前に、現地人材向けの求人広告を掲載したことを証明する必要があります。

従来、この広告は全国紙への掲載が求められていましたが、今回の公表により、BDjobsやLinkedInといった広く利用されているオンライン求人ポータルへの掲載でも認められることが明確になりました。新聞掲載に比べて手間もコストも抑えられるため、実務上は歓迎すべき変更といえます。

ただし、掲載しただけでは十分ではありません。当局の審査や確認の際に対応できるよう、掲載ページのリンクやスクリーンショットなどの証跡を保管しておくことが求められています。

見落とされがちな点として、投資家向けのPIビザを保有する外国人であっても、出資先の企業で実際に業務に従事する場合には、就労許可を取得しなければなりません。

「投資家だから就労許可は不要」という理解は正確ではありません。出資者が取締役や経営者として現地で日常的に実務へ関与するケースでは、就労許可の要否を必ず確認することをお勧めします。

就労許可が発給された後は、内務省(Ministry of Home Affairs)によるセキュリティクリアランスを取得する必要があります。

このセキュリティクリアランスは、その後のビザおよび就労許可の更新にあたって必須とされています。取得が遅れると更新手続き全体に影響するため、発給後は早めに手続きを進めておくことが重要です。

また、ビザの延長申請は、BEZAの推薦状、有効な就労許可、セキュリティクリアランスを添えて、出入国・旅券局(DIP)オンラインで提出します。

ビザ、就労許可、セキュリティクリアランスはそれぞれ別の手続きですが、互いに前提条件として連動しています。どれか一つでも期限管理を誤ると、他の手続きに波及する構造になっている点に注意が必要です。

今回の公表内容を踏まえ、経済特区内に拠点を持つ日本企業、または今後外国人の赴任を予定している日本企業においては、以下の点を確認しておくことをお勧めします。

  • 入国後15日以内という申請期限を前提とした赴任スケジュールの管理
  • 赴任者のビザカテゴリー(E、PI、E1、A3)と実際の職務内容の整合性
  • 雇用契約書・任命書における給与の米ドル建て表記
  • 求人広告のオンライン掲載リンクや掲載証跡を保管するルールの整備
  • 人員報告書(ローカル・外国人従業員の構成)の最新化
  • 会社の納税証明書の有効性の確認
  • 累計4年の上限を踏まえた駐在員の交代・ローテーション計画

一つひとつは基本的な事項ですが、更新のタイミングで不備が見つかると、ビザやセキュリティクリアランスを含む手続き全体に影響しかねません。年間スケジュールに組み込んで、計画的に管理していくことが有効です。

今回BEZAが公表した就労許可の要件は、入国後15日以内のオンライン申請、必要書類の整備、常任委員会による審査、1年ごとの更新(累計最長4年)という基本的な枠組みを再確認するものです。

あわせて、求人広告のオンライン掲載が認められた点や、PIビザを保有する投資家にも就労許可が求められる点など、実務に直結するポイントも明確になりました。

外国人の就労関連手続きは、ビザ、就労許可、セキュリティクリアランスが相互に連動しているため、期限管理と証跡の保管が何よりも重要です。赴任のご予定がある場合は、入国前からの計画的な準備をお勧めします。

(出典:BEZAインベスターマニュアル https://oss.beza.gov.bd/investor-manual /官報番号 03.07.0000.000.023.99.0029.16.778)

今回は、バングラデシュの「BEZA経済特区における外国人就労許可の取得要件」について解説しました。

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※本記事は、バングラデシュに関する一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。

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