皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループバングラデシュ拠点の塚田 涼太です!
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
今回は「投資手続きを一元化する新法が始動 ― Invest Bangladesh法施行と日本企業への影響」についてお話していこうと思います。
投資関連3機関の統合
バングラデシュ政府は2026年7月15日、Invest Bangladesh Act, 2026を施行しました(官報掲載は8月20日)。この新法により、これまで投資促進を担ってきた3つの機関が「Invest Bangladesh」として一元化されます。
- BIDA(Bangladesh Investment Development Authority)― 一般投資の促進・認可
- BEPZA(Bangladesh Export Processing Zones Authority)― 輸出加工区(EPZ)の管理
- BEZA(Bangladesh Economic Zones Authority)― 経済特区(SEZ)の開発・運営
制定の背景
従来、外国企業がバングラデシュに投資する際には、投資先が一般地域かEPZか経済特区かによって窓口が異なり、手続きの重複や所要時間の長期化が課題でした。
世界銀行のDoing Businessランキングや各種投資家アンケートでも、「窓口の分散」がバングラデシュ投資環境の主要なボトルネックとして指摘されてきました。暫定政府は投資環境改善を最優先課題に掲げ、統合法の制定に至りました。
新法の主な内容
ワンストップサービス(OSS)の強化
Invest Bangladeshは、投資登録・許認可・ビザ推薦・土地リース・環境許可などを一つの窓口で処理するOSSを提供します。従来のBIDAのOSSを拡張し、EPZ・経済特区の手続きも統合する形です。
投資インセンティブの統一
EPZと経済特区で異なっていた税制優遇・関税減免ルールが一本化されます。新たに「投資優先セクター」が指定され、該当セクターへの投資には追加インセンティブが付与されます。
紛争解決メカニズム
投資家と政府機関との間の紛争について、Invest Bangladesh内に調停パネルを設置。国際仲裁へのアクセスも明文化されています。
経済特区・PPP案件への影響
日本専用のアライハザリ経済特区(JSEZ)を含む全国100超の経済特区は、従来BEZAが管轄していましたが、今後はInvest Bangladeshの傘下に入ります。
PPP(官民連携)案件についても、投資許認可の窓口がInvest Bangladeshに統合されるため、手続きの簡素化が期待されます。ただし、移行期間中は旧機関の規則が併存する可能性がある点に注意が必要です。
日本企業のポイント
- 窓口の確認:既存のBIDA登録企業は自動的にInvest Bangladeshに移管されますが、EPZ企業は移行手続きが必要になる可能性があります。最新のガイドラインを確認してください。
- インセンティブの再確認:統合に伴い、既存の税制優遇の条件が変更される可能性があります。特にEPZ内企業は、新制度下での優遇内容を早期に確認すべきです。
- 移行期間のリスク管理:組織統合には時間がかかるため、当面は手続き遅延のリスクがあります。重要な許認可申請は早めに着手することをお勧めします。
まとめ
Invest Bangladesh法は、バングラデシュの投資環境改善に向けた画期的な一歩です。3機関の統合とワンストップ化により、外国企業の投資手続きが大幅に簡素化されることが期待されます。一方で、移行期間中の混乱リスクにも備えが必要です。
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東京コンサルティングファーム バングラデシュ拠点
塚田 涼太