ベトナムの退職金制度について

労務

皆さん、こんにちは。

ベトナム・ハノイ駐在員の神田です。

 

(質問)

ベトナムの退職金制度について教えて下さい。

(回答)

有期雇用契約終了若しくは雇用契約の解除の場合につきましては、雇用者は勤続12か月以上の労働者に対して、勤務1年につき0.5か月分の給与相当額を支給する義務がございます(第48条)。又、組織再編及び企業の技術変更などを理由とした雇用者側の都合によって労働者を解雇する場合につきましては、勤続年数1年につき給与の1か月分以上を支給する義務が発生致します(第49条)。そして、※①退職手当及び失業手当の支給額を算出するための労働時間についてですが、実際の労働時間から労働法に遵守した※②労働者が失業保険に加入していた期間と、雇用者が支給した退職手当の期間を差し引いた時間から算出されます。(05/2015/ND-CP第14条)

 

※①退職手当及び失業手当の支給額を算出する就労期間について

上記につきましては、就労期間が12か月を満たしていれば年で計算をすることが可能となります。又、就労期間が1か月~6か月と短い期間しかない従業員につきましては、半年として扱い、換算されます。

 

※②労働者が失業保険に加入していた期間について

上記につきましては、雇用者が労働者に対して給与を支給している間の失業保険の払い込みをしていた期間を含みます。

 

なお、労働者が窃盗や汚職、若しくは会社の利益に対して甚大な被害を与えた等の場合につきましては、懲戒処分として労働者と扱うことになり、会社側としては退職金を支払うことなく、懲戒処分対象の従業員を解雇することが可能となります。

 

以上

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