ベトナムの投資Q&A ベトナムにおける外国人の出入国、通過及び居住に関する法律

法務
 こんにちは、ベトナム、ハノイ駐在員の浅野です。
Q, 2015年1月1日に施行されたベトナムにおける外国人の出入国、通過及び居住に関する法律について教えてください。
A,本法令の施行に伴う論点は下記二つです。
1,ビザ取得によりベトナムに入国し現地にて一時滞在カード若しくは長期の就労ビザを取得する場合の問題点
本法令7条1項
ビザは1回乃至複数回使用することができる。また、ビザの目的を変更することは認められない。
・一時滞在カード若しくは長期の就労ビザを取得する場合、保持しているビザの目的(ビザの区分)と一時滞在カード及び長期の就労ビザの目的が一致している必要があります。つまり、一時滞在カード及び長期の就労ビザの目的は現地の特定の現地法人で就労するためのものであり、取得申請の時点で保持しているビザの区分がこの特定の現地法人で就労する目的でなければならないということになります。なお、当法令によりビザの区分が明確にされており、特定の現地法人で就労する目的のビザは区分DN(本法令7条8項)となります。
観光等の目的の区分DL(本法令7条17項)等のビザにて入国した後に一時滞在カード及び長期の就労ビザの申請をする場合に入国管理局よりビザの目的が違うとの理由で申請が受理されないという状況が発生しています。
特定の現地法人で就労する目的の区分DN(本法令7条8項)のビザを取得するためには事前に入国管理局に申請し承認を得る必要があります。承認を得た後に在日本ベトナム大使館若しくはベトナム入国時に空港のVisa On Arrivalデスクにてビザを取得することができます。
2,ビザ免除によるベトナムに入国した場合の取り扱い 
本法令20条1項
一方的査証免除措置(日本を含む複数の国の外国人に対して適用される滞在期間15日以内の査証免除によるベトナム入国・滞在許可の措置)により入国する外国人は、入国時にパスポートの残存有効期間が6か月以上であることが求められ、また直近のベトナム出国時から30日以上経過した後でなければ、ビザ免除による入国を認められない。
・本法令施行前は入国時のパスポートの残存有効期間は3ヶ月以上とれさていました。ビザ免除により入国する場合はパスポートの残存有効期間に注意する必要があります。
・直近のベトナム出国時から30日以上経過した後でなければビザ免除により入国することができないため、30日以内に再度ベトナムに入国する場合はビザを取得する必要があります。
以上

 

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