M&Aに関する税務 |ベトナム進出コンサルティング
M&Aに関する税務
M&A に関する税務
■ 事業取得
事業譲渡における資産評価は、基本的には、売り手と買い手の双方の合意によります。両当事者間の取引は、公正な価格を維持するために移転価格のローカル規定に従わなければなりません。資産の売却にはそれぞれの付加価値税(VAT)に従って税が課されます。資産の売り手は、資産譲渡の利益に対して法人税22%が課されます。
- [のれん]
- のれんは、3年間にわたって償却されます。
- [減価償却]
売り手から買い手への固定資産の 減価償却が法人税控除と認められるためには、以下の事項が必要となります。 まず資産取得は、合法的なタックス・インボイスと補助書類(販売請求書や売買契約書など)によって実証されなければいけません。 また、取得した資産が固定資産とみなされるためには、次の要件をすべて満たす必要があります。
・ 経済的な効果が見込まれる資産があること
・ 残存期間1年以上
・ 資産価値が500USドル以上
- 売り手から購入した資産の取得原価は、実際の購入金額と使用上の金額(例:固定資産への利息、積み下ろし費用、改良費、取り付け、手数料、登記料)からなります。
減価償却のために、事業主は地元の税務局に固定資産の償却方法を登録する必要があります。償却方法には、定額法、修正減速法(Adjusted Reducing)、バランス法(Balance Method)やプロダクト・ボリューム法(Product Quantity and Volume Method)があります。固定資産の使用期間中は、登録された方法によって、 減価償却されなければなりません。
しかし、実務上は、登録した 減価償却方法とは別の方法が適用されている場合が多く見られます。 減価償却方法は使用期間中に変更可能ですが、明確な理由を文書で税務局に通知する必要
新品であっても中古品であっても、固定資産の 減価償却は、原価と耐用年数に基づいた同じ基準で行われます。20年を超える無形固定資産の耐用年数は 減価償却の際には認められません。また、土地の使用権の年数は、ローカル規定によって定められています。
- [付加価値税]
ベトナムにおいて、資産の売却には、VATが課されます。現在の付加価値税法によると、0%、5%、10%の3つの利率が適用されています。標準のVATは10%です。 売り手は資産売却の際、 買収価格に上乗せされる VATの価格が記載されたVATインボイスを発行します。このVATは、売り手のアウトプットVATとなり、月次ベースで支払わなければなりません。 また、買い手に対し、資産売却に関して売り手より課されるVATは、インプット VATとして、月次でアウトプット VATと相殺することが可能です。買い手のインプット VATの支払猶予は6カ月です。 買い手が新たな事業を開始し、その資本投資が1年以上続くのであれば、買い手は年間で投資に使った製品やサービスに係る VATを還付することができます。投資に使った製品サービスのインプットVATの蓄積が2億ドン以上になれば、買い手は還付資格が得られます。その他、次の場合において VATの支払が免除されます。
・ 事業を立ち上げるための資産による資本拠出
・ 従属する会社間の 資産譲渡
・ 企業分割、合併等による資産譲渡
- [付加価値税]
[印紙税]
- [取引から発生する税金]
- 印紙税は特定の資産に課されます。一般的には住居、土地、クルーザー、ボート、自動車などです。資産の譲渡では、新しい資産の所有者が 印紙税を支払います。 印紙税の計算は、 印紙税率に基づき、地域ごとの法律によって規定されています。次のように特定の 印紙税率が適用される資産もあります。
・ 住居、土地:0.5%
・ ショットガン、スポーツガン:2%
・ 自動車:2 ~ 20%
・ オートバイ:1 ~ 5%
- しかし、いかなる取引においても、1つの資産に対する印紙税の支払額は5億ドン(約2万4,000USドル)を超えることはありません(10シート以上の車両、飛行機、クルーザーは除く)。 印紙税は取引完了日から30日以内に申告しなければなりません。
- ■ 株式取得
2009年4月15日に発効され、2009年6月1日から施行された大統領令第55号で外国からの投資が最大49%まで引き上げられたことで、投資環境が外国企業に開放されました。これは、近年WTOの会合で、外国投資の機会を高めるために規制を撤廃する方向で話し合われたことによるものです。しかし、銀行のような特定の事業分野への投資は30%に留められたままです。 - [譲渡価額]
- 税務上は、実際の取引価額とは関係なく、取引時点の時価が譲渡価額とされます。一般的に税務上の時価は、譲渡前直近の期末時点の監査済財務諸表上の純資産価額を基に算定された価額が採用されます。 ただし、ベトナム監査法人、弁護士など当事者以外の機関によって作成された評価レポートによって証明することができれば、時価を超える価額を採用することもできます。
- [キャピタル・ゲイン課税]
- ベトナム法人の株式売却から得られるキャピタル・ゲインに対し、22%が課税されます。売却価額から投資と株式移転にかかった費用を除いたものが課税対象になる収益です。また、非税務住民である個人の売り手に対して、売却過程の合計に0.1%の税金が課されます。 公開会社や上場企業の株式の売却による利益は証券として認識され、会社、個人を問わず売り手に対して売却価額の合計に0.1%が課税されます。二重課税条約においては上記の税金が免税されたり、海外にある持株会社の使用によって税金が軽減できたりする場合があります。 納税に関しては、源泉徴収の方法が採用され、証券取引口座を開設した証券会社もしくは民間銀行が行います。 申告・納税および確定申告は、課税所得が発生した日から30日以内に実施します。また、源泉徴収を行う者は、1件当たりの税務申告および納付に対する徴収額の0.8%、1件当たり5,000万ドンを上限として、株式を譲渡する者に手数料を請求することができます。
課税所得から控除される損失は、ターゲット企業の属するベトナムの税制度の下で申告されます。また、税務局による税務監査が入った場合、損失は 地方税務当局によって決定されることがあります。
所得=譲渡価額- 購入価格-譲渡費用
法人所得税額=所得×税率(22%)
譲渡価額とは、譲渡者が取得した譲渡契約書上の受領金総額であり、譲渡取引にかかわる関係者がその金額を定めます。本来は、第三者による企業評価やデューデリジェンスを行い、客観的に評価した上で、譲渡価額を決定することが望ましいのですが、ベトナムでは厳密な評価が難しいので、多くの場合、直近の監査済財務諸表の簿価が適用されます。しかし、譲渡価額が譲渡契約書上に明記されない場合、あるいは税務当局が譲渡価額の妥当性を認めない根拠がある場合は、税務局が譲渡価額を決める権限を有します。低廉譲渡の指摘 リスクを減らすためには、譲渡価額が客観的に評価されたことを証明する資料の入手が必要です。
購入価格は、次のいずれかで定められます。
・ 譲渡資本が譲渡者の資本出資を目的としたものである場合、出資が行われた時点での出資額を購入価格とする。
・ 譲渡資本が第三者からの譲渡により取得したものである場合、第三者からの譲渡が行われた時点での譲渡価額を購入価格とする。
譲渡費用は譲渡に直接関連して実際に支出された費用で、主に資本取得に必要な各種報告書に掛かる費用、法律手続の費用、各種手続の手数料、および譲渡契約締結のための費用が含まれます。なお、資本の一部しか譲渡しない場合、その譲渡持分の購入価格を定める方法は明確に定められていませんが、実務上は、主に移動平均法で算出されます。
原則として、資本譲渡による所得(利益)があれば申告納税の義務が発生しますが、資本譲渡の利益がない、あるいは損失が発生する場合には税務申告をする必要がないと解釈できます。ただし、税務当局の実務対応レベルにも影響されるため、文書で確認することが望ましいです。なお、譲渡価額も購入価格も、譲渡者が外貨記帳かベトナムドン(以下、VND)記帳かで税務当局での取扱が異なります。
[過少資本税制]
フィリピンでは過少資本税制は制度として規制されていませんので、原則として外部負債比率は、商業的判断に基づいて行います。
しかし、優遇制度を利用する企業や、銀行や保険会社など特定の業種については、政府は、特定の比率を命じることができます。たとえば、BOIの優遇措置の適用を受けている場合や、フィリピン特別経済区に入居している場合には、登録を継続するためには3:1(負債:資本)の負債比率の上限が要求されます。
ベトナムにおけるM&Aトピック
M&サービス |フィリピン進出コンサルティング
フィリピン企業のM&・デューデリジェンス支援業務フロー
経営・財務リスクの発見
↓
各種手法を用いた企業価値の算定
↓
貴社フィリピン進出・現地拠点・会社設立のご相談およびお問い合わせ。会社設立決定。
↓
ターゲット企業との価格交渉
↓
プロジェクトチームを組んで財務デューデリジェンスに対応いたします。
当グループの国際M&Aを専門に取り扱っている株式会社東京ベンチャーキャピタルと連携して行っております。詳しくは下記ホームページをご覧ください。
株式会社東京ベンチャーキャピタルホームページはこちらへ