シンガポールでの銀行口座の開設について

投資環境・経済

皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。

 今回はシンガポールにおける、銀行口座開設についてご説明します。

Q. 現在、弊社はシンガポール法人の設立手続き中です。法人口座の開設は難しいと聞いたことがありますが、口座開設に求められる要件などはあるのでしょうか?

A. 結論から言いますと、近年、口座開設は難しいものになっております。さらに、口座開設についての具体的要件も定められていません。

 シンガポールでの法人設立は他国に比べるとかなり容易と言えるでしょう。さらに、シンガポールの低税率を利用するためのペーパーカンパニーが多く設立された経緯があります。

 それに対処すべく、銀行側は会社の事業目的や資本金額等を精査するようになり、特に資本金額が少ない会社等は口座開設が認められないケースが見受けられます。シンガポールには授権資本の制度がないため、設立時に設定した資本金額は銀行口座開設後、全額振込まれる必要があります。

 それでは、実際資本金額をいくらに設定すれば良いのかと聞かれますが、非常に難しい問題です。資本金200万円で開設できた場合もあれば、1,000万円でも認められなかったケースもあるようです。
 シンガポールにおいて、最低資本金額がないから1SGDで会社設立するという会社も多くあります。ただし、シンガポール問わず、法人の銀行口座を開設するためには、事業を行うために必要な資金を用意していることを示す必要があります。

 日系企業は、シンガポールから見ると信用力を図りかねる外国企業ということを忘れてはなりません。

以上

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,
岩城 徳朗(iwaki noriaki)

 

 

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2019-10-23

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