飲食業界のお客様を中心に、JSS(Job Support Scheme)へのお問い合わせが近年増加しています。６月１０日の発表により、支援の延長が発表されました。そこで、今回はJSSについて簡単にまとめました。ご参考いただければ幸いです。
概要
JSS（Job Support Scheme）はコロナ禍の不安定な経済環境で、雇用者がローカルスタッフへの賃金の支払いを援助し、従業員の雇用と賃金を保護することを目的に政府が導入したスキームです。
スキームの利用に当たり、雇用者側は公正に行動をする義務があり、不公平な扱いなどがあれば、就労パスの権限が制限される可能性があるので注意が必要です。
対象
雇用者が、シンガポール居住の従業員（シンガポール人、もしくはPR保持者）のCPFを拠出している場合、受給の権利を得ることができます。株主、もしくは取締役である従業員もまた、会社から給料を受け取り、課税年度２０１９年の課税所得が＄１００，０００以下である場合、JSS受給の対象となります。
＊個人事業、有限責任事業組合、ゼネラルパートナーを含むビジネスの事業主は受給の対象外となります。
申請
JSSは雇用主が、従業員の月給の支払いを援助し、雇用を維持することを支援することにその趣旨があるため、従業員は個人として申請することはできません。雇用主もまた、上述のCPF拠出の条件を満たしている限り、自動的に受給対象者と見なされます。
IRASより受給額の通知が郵便にて通達されます。
いつ貰えるの？
２０２１年に受給資格を満たしている場合、記事執筆の２０２１年６月以降、６月、９月、１２月の、年内合計３回受給のタイミングがございます。６月支給分は、１月～３月、９月支給分は、４月～６月、１２月支給分は、７月～９月の
支給額の計算方法
受給対象の従業員の、CPF、個人所得税の控除前のグロスの月給を基に金額が計算されます。（上限を＄4,600までとする）
現在、ほとんどの企業が下記のTier２に該当します。
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Tier |
4〜6月賃金 |
7〜9月賃金 |
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Tier1 |
30％ |
10％ |
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Tier2 |
10％ |
0% |
生物医科学、精密工学、電子機器、金融サービス、情報通信技術、メディア、郵便および宅配便、オンライン小売、スーパーマーケットおよびコンビニエンスストアに該当する場合、上記に記載の無いTier3に該当し、今後のJSSのサポート対象外となっています。
またフェーズ３移行に伴い、以下の対象期間、部門へのJSS延長、更新が６月１０に発表されました。
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対象 |
フェーズ２ |
フェーズ３ |
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|
5/16〜6/13 |
6/14〜6/20 |
6/21〜6/30 |
|
|
・飲食 |
５０％ |
５０％ |
１０％ |
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・小売業界 |
30％ |
30％ |
１０％ |
IRASのHPより計算機ダウンロードし、支給額を計算することができます。
具体的な受給額、受給対象の可否等、お問い合わせ承ります。
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株式会社東京コンサルティングファーム シンガポール法人
田中勇
tanaka.isamu@tokyoconsultinggroup.com
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