こんにちは、シンガポール駐在員の和久井です。
海外展開に先ずはシンガポールで拠点を設けるという企業は大小問わず多いのではないでしょうか。710km2と東京都23区とほぼ変わらない面積のこの国で現在日系企業数はおおよそ1,500以上となっており、今後も数は上昇すると見込まれています。
シンガポールに会社設立するには多くのメリットがあり、一概には言えませんが、その中でも他国と比較しても税率が安いというのが一つの理由になります。
法人税率でいえば、日本、タイ、フィリピンの税率30%、中国、インドネシア、マレーシア25%とアジア諸国の中でもシンガポール17%は比較的低税率国といわれます。税務に関しても明確に定められており、課税所得に対する免税や優遇税も多くあります。例えば、課税所得の最初のS$10,000は75%が免除、次のS$290,000は50%が免除となります。初年度から売上げが出ない企業にとっても、税率の負担は軽減されています。
またシンガポールは自国の資源に限りがある一方、外資からの投資に対して優遇措置をとっています。外資に対する業種規制はほとんど無く、初期資本金額1シンガポールドルから設立できます。またシンガポールはネット利用の手続きが発達しており、設立手続きも全てネット申請で行えるという利便さと効率の良さは、正しくやり易さが魅力的なポイントとなります。この様な特徴の背景として、シンガポールは優秀な人材や外資企業を迎え入れ、海外からの参入を受け入れ態勢を充実することにより、アジア各国の中でも国際企業が拠点を構えるベストカントリーとして選ばれる努力を積み重ねてきたことにあります。
シンガポールの経済成長は通産省が4月に発表した1-3月期のGDPは前年気費で9.9%増し昨年の実績より大幅に改善している状況です。但し、現実問題として、人件費や生活費がアジア各国と比べて高いのが難点ではあります。しかしアジア近隣諸国が近いため、シンガポールの拠点を海外拠点の第一歩として踏み出すとして考えるのであれば、選択は間違っていないはずです。
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