こんにちは、シンガポール駐在員の和久井です。
シンガポールはIT技術が発達しており、ネット普及やIT技術に力を入れている様子が生活上垣間見ることができます。日本と同様、今では学生から大人まで、誰もがiPhoneやスマートフォンを片手に、ビデオ鑑賞や音楽を楽しむといったのが、町のどこでも見受けられます。ネットし放題もあり、更に驚きなのが、地下鉄に乗っていても電波は通じるのです。
日本では考えられませんが、マナーさえ守れれば、電車で携帯通話していても、特に注意されることも無く、電波も飛びません。更には街中でカフェに入れば、個人登録をしパスワードを入手すれば、ネットが自由に使えます。
また、シンガポールでは全てインターネット利用して会社設立の申請および決算書をACRA【Accounting and Corporate Regulatory Authroity】に提出する仕組みとなっています。ACRAは会社法、事業登記法、会計基準、および公認会計士法の監督官庁であり、登記情報の受付、公開をして、会社の登記が適切に行われているかを監督することを主な業務としている行政機関です。通常足を運んで申請をすることろ、シンガポールではネット申請できてしまうのが、この国の大きな特徴だと思います。
更に、シンガポールで設立された企業の会社の登記事項に関する情報ネットで閲覧することが可能となります。これはネット上に載せることにより、比較的公平に閲覧できる仕組みをつくり、事実、登録と手数料を払えば誰にでもアクセスできます。確認できる内容として、会社の払込資本金、登記上の住所、直近の株主総会日、取締役の氏名、設立年月日、株主構成、会計監査人の名称などを知ることができます。
また、シンガポールの特徴として、会社および支店は決算終了後、定められた期間内に財務諸表をACRAへ提出することを義務としています。日本の場合は上場会社であれば、EDINETのサイトより、企業の財務状況を把握することが可能です。しかし、シンガポールの場合は、非公開会社、支店であっても決算書の提出を義務づけることにより、誰にでもその企業の決算状況を把握できる仕組みとなっています。
ネットを利用することは、時間短縮や手間を省くなど多くのメリットを生み出します。ただし、申請までの準備手続きを行うのはあくまでも人間です。設立は簡単にできても、その後の手続き、懸念事項、その他掛かる費用に関して、知識や専門化のアドバイスも必要とします。ネットを駆使して、あとはどのような戦略を持って行動に移すかがより重要な課題となります。
以上