皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。
今週はメキシコでの人事評価について記載します。
質問）
メキシコでの人事評価について教えてください。メキシコでは1年に1回昇給をさせてなければいけないと聞いているのですが、その際、どのくらいの昇給率を適用すればよいのかが分かりません。また、PTUといった利益を分配する制度などもあるため、純粋に昇給をさせることが良いと考えられないでもいます。
前任者は「何となく、感覚で」昇給させる金額を決めていたようなのですが、社員数も増えてきて、また今後の組織運営を考えると、この辺りでしっかりとルール作りもしていきたいと思っています。皆さんはどのような基準で昇給をさせているのでしょうか。
回答）
人に関することですので、「これだけをしておけば永久に問題ない」といったものは無いでしょう。時代や環境の変化によって、人の評価とは変えていかなければならない点もあると思います。その一方で、場所や時代が変わったとしても変えてはいけない点があるのも事実です。先ずは、会社としてその点（変えてはいけない点）をはっきりさせることが重要でしょう。
そして、その変えてはいけない点、一般的には会社の方向性等に沿って行動できている人の評価を高くし、できていない人の評価は低くする。といった対応が大切です。もちろん、営業成績などの結果から評価をすることは大切ですが、直ぐに結果として表れてこないケースもあるため、具体的に評価対象となる行動を明文化しておくことをお勧めします。
一般的には、職務記述書等によって定義するのですが、こういったもの作成は後回しにされがちで、作成がされていないケースが散見されます。
文化の異なる地においては、前提となる状況も異なるため、「これくらいは察してくれる」「言わなくてもわかってくれる」といったことは起こらないと思った方が良いでしょう。
そのためにも、何が評価対象になるのかをしっかりと明文化し、相手が理解できるように説明をする必要があります。まずは、そこから始めてはいかがでしょうか。
最後に、「年1回昇給をさせなければいけない」というお話ですが、メキシコにおいては、最低賃金さえ上回っていれば、昇給は義務ではありません。
株式会社東京コンサルティングファーム
メキシコ拠点
黒岩洋一
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