メキシコの自動車法令について

 

今回はメキシコの自動車法令についてお話します。

 

自動車法令(自動車完成車産業の競争力並びに自動車国内市場の成長促進のための政令)は、2003年に制定された自動車産業に係る優遇措置のことです。

一定の基準を満たす自動車製造企業が本法に基づいて登録を行った場合、以下の優遇措置を受けることができます。

 

■優遇措置

 

・DepositoFiscal(保税倉庫)運営認可※1
・税関法との関係において「軽量自動車新車製造企業」として認められる
・自動車および自動車部品産業部門PROSEC※2が自動的に認可される
・公共入札において自社の車両をすべて国産車として扱える
・完成車(生産台数の10%)について0%の関税率で輸入できる
※1完成車は、保税倉庫に保税状態で部材等を搬入することができ、完成車を組立て輸出する場合には、これら部材の輸入通関手続を簡略することができる
※2PROSECについての詳細はP.84で説明

■登録要件

 

この自動車法令に基づく優遇措置を受けるためには、以下の6つの要件をすべて満たす必要があります。

①車両総重量8,864kg以下であり、以下のいずれかに該当する新車の製造業者である

・10人以上の人員(運転手を含む)の輸送用の自動車
・乗用自動車その他の自動車で、人員輸送用に設計したもの(一部例外あり)
・貨物自動車

②直前の年度において、メキシコで前記のカテゴリーの車両を5万台以上生産した実績があること。ただし、この実績を満たさない製造業者においても以下の要件をすべて満たせば優遇措置を受けることができる

・過去3年間のうちいずれかの年において、車両を5万台以上生産した事実がある
・前年において3カ月以上操業を停止していない
・前年の生産台数減少率が、同年の販売台数減少率を上回らない・前年の車両生産台数が3万台を上回っている

③製造設備に1億USドル以上の投資を行っている
④メキシコ産業財産庁(IMPI)に登録してある商標(完成車に係るもの)の登録権者である
⑤当該完成車の交換部品の供給能力を有する
⑥排ガス規制その他に関するNOM(メキシコ公式規格)を履行している

この自動車法令以外については、主に「輸入に係るインセンティブ」が主要なものとなります。

 

 

以上、お読みいただきありがとうございました。

なお、本記事は2019年11月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。

 

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