メキシコの労働市場 -中途編- について

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの田村彩紀です。

今週は、メキシコの労働市場 -中途編- して記載をいたします。

 

 

質問)

弊社は立ち上げ時期で、経験のあるローカル人材の採用を進めておりますが、メキシコの中途人材の労働市場や採用の際の留意点を教えていただけないでしょうか。

 

 

回答)

多くの日系企業の会社様は、立ち上げ段階では、中途の採用を中心に行っていくかと存じます。今回は、ご質問いただきました、労働市場と採用時の留意点について、お伝えいたします。

 

労働市場について、職種ならびに地域によって人材が十分にいる・いないというのが変わってきますが、バヒオ地区ではどの職種においても、人材が十分におらず、会社様にとって人材の確保は難しい状況にあるというのが現状です。

また、ローカル人材の賃金相場ですが、ホワイトカラーのスタッフベルですと8,000ペソから2万ペソ(約4万4,000円から11万円)の間、ジュニア・シニアを含むマネージャーレベルですと、2万から5万ペソ(11万円から27万5千円)の間が大まかな相場となります。

(※より詳細な賃金相場を知りたい場合は、直接弊社にお問い合わせいただけますと幸いです。有料となりますが、賃金調査を行うことも可能となります。)

 

なお、各部門のトップ(特に製造業の場合)になると、月額グロス給与で10万ペソ以上(55万円)の人材も少なくはありません。ですので“メキシコは人件費を抑えることができるから、進出してみよう。”と安易に考えてしまうのは、あまりお勧めをいたしません。もちろん、ワーカークラスの人材の賃金相場は、日本や周辺の米国と比較すると金額が低く、人件費を抑えることができます。しかしながら、会社の規模が大きくなりローカルスタッフへ仕事を任せていく、組織のステージとしてローカライズをしていく段階になると、先ほどお伝えした、賃金相場がかなり高い人材の採用も考えていく必要があります。

 

最後に、中途人材の採用における留意点をメリット・デメリットというかたちで記載いたします。

メリット

①  豊富な知識や経験を生かして、会社の発展に貢献してくれる。

デメリット

①  これまで勤めていた会社のやり方や自分自身がすでに取り組んでいるやり方を《正》とする傾向があり、自社の方針・やり方を積極的に理解する姿勢を示してもらえない場合がある。

②  マネージャーレベルにおいて、日本人の求めるマネジメントスキル(部下を育成する、部署や部門をマネジメントする)ではなく、マネージャーとしての役割は、知識や経験があることと認識してしまう傾向がある。

 

弊社では、企業様の人材紹介サービスも行って行っておりますので、

お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

 

田村 彩紀 

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