メキシコのグアナフアト州の投資インセンティブについて

 

今回はメキシコのグアナフアト州の投資インセンティブについてお話します。

 

メキシコの中心に位置する46の自治体を持つ州であり、州都はグアナフアト(Guanajuato)市です。州の面積は3万608km2(31州中22位)であり、州の人口は約573万人(31州中6位)です。州都のグアナフアト市はメキシコ・シティから北西に約370km離れた場所にある、標高約2,000mの都市です。しかし、文化遺産であるため、居住人口が少なく、最大の都市は約140万人が住むレオンです(2013年時点)。

 

北部をサン・ルイス・ポトシ州、東部をケレタロ州、南部をミチョアカン州、西部をハリスコ州に接しているため、グアナフアト州に進出している大手関連メーカーとの取引だけでなく、近隣地域に進出している企業とのビジネスの拡大を考えている企業もあります。都市部は労働環境も良く、比較的教育水準の高い人材も多いですが、相次ぐ日本企業の進出で人材が不足しており、アグアスカリエンテス州およびサン・ルイス・ポトシ州よりも人材の確保に時間がかかる傾向があります。

 

 

[日本企業の進出状況]

グアナフアト州には、サンタフェ工業団地およびラスコリナス工業団地、カストロ・デル・リオ工業団地とアミスタッド工業団地の4つがあり、その他にイラプアト近郊およびセラヤ近郊、サラマンカ近郊に企業が集中しています。

 

サンタフェ工業団地

サンタフェ工業団地には日野自動車、KYB、芦森工業、曙ブレーキ工業、西川ゴム工業、ミツバ、ホンダロック、森六テクノロジー、広島アルミニウム工業、THKリズム、カワダ、日本ビー・ケミカル、新日鐵住金、タイガースポリマー、デンソー、松本重工業、朝日アルミニウム、椿本チエイン、デルタ工業、ヒルタ工業、トビー工業、日本精工、オーハシテクニカ、天龍製鋸、臼井国際産業、東京濾器、ショーワ、稲畑産業などが進出し、ラスコリナス工業団地には城南製作所、オムロン、三井金属アクトなどが進出しています。

 

カストロ・デル・リオ工業団地

カストロ・デル・リオ工業団地には、リョービ、鬼怒川ゴム工業、佐賀鉄工所、三共鋼業、住江織物などが進出し、アミスタッド工業団地にはメタルワン、ヨロズ、ユタカ技研、八千代工業、阪和興業、エイチワン・ジーテクトなどが進出しています。

 

イラプアト近郊

グアナフアト州の中心からは離れますが、イラプアト近郊にはエフテック、日信工業、スタンレー電気、ユーシン、ニフコ、今仙電機製作所、大川精螺工業、モルテン、大阪工機が進出し、セラヤ近郊には本田技研工業が第2工場を構え、ブリヂストンなどが進出しています。また、サマランカ近郊にはマツダ、ダイキョーニシカワ、東洋シート、デルタ工業、ワイテック、キーレックス、メイテックなどが進出しています。

 

 

[インセンティブ]

グアナフアト州では、以下の各種インセンティブを受けることができます。
ただし、その内容については、州政府との交渉によって決定されますので、個別に州政府に確認をする必要があります。

・建設許可料の免除
・州税の一時免除
・新規設立企業の給与税の一時免除
・新規雇用創出企業の給与税の減額
・建設許可証発行料の減額
・州税の減額
・上下水道使用料金の減額
・不動産登録税の減額
・研究開発へのインセンティブ
・都市圏外投資へのインセンティブ

 

以上、お読みいただきありがとうございました。

なお、本記事は2019年8月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。

 

 

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