メキシコのアグアスカリエンテス州の投資インセンティブについて

 

今回はメキシコのアグアスカリエンテス州の投資インセンティブについてお話します。

 

アグアスカリエンテス州はメキシコの中心に位置する11の自治体を持つ州で、州都はアグアスカリエンテ(Aguascalientes)市です。州の面積は5,617km2(31州中28位)、州の人口は約125万人(31州中27位)です。

 

州都のアグアスカリエンス市は、メキシコシティから北西に427km離れた標高1,888mの都市であり、州人口の67%が集中しています(2013年時点)。

 

メキシコ湾や太平洋へのアクセスが比較的容易であり、国際空港から州中心部(車で40分程度)へのインフラが整備されていること、また何よりも古くから日産自動車が進出していることから、新規で進出する企業よりも日産とゆかりのある企業が多いのが特徴です。

 

労働環境は工業団地のインフラが充実している、州政府が教育に力を入れていることで有能な労働力となる20代の若い人材が多いという特徴があります。

 

 

[日本企業の進出状況]

 

アグアスカリエンテス州にはいくつもの工業団地があります。アグアスカリエンテス市には工業団地はありませんが、日産自動車が第2、第3工場を構えており、周辺にデルバジェ工業団地、サンフランシスコ工業団地、PILA工業団地があります。日産の工場があることから、その近郊にも多くの企業が集中しています。

 

アグアスカリエンテス市にはジヤトコやアツミテック、旭商工社、大東などが進出し、近郊のデルバジェ工業団地にはメタルワン、富士機工、三桜工業などが、サンフランシスコ工業団地にはカルソニックカンセイをはじめ伊藤忠丸紅鉄鋼、エクセディ、寿屋フロンテ、アイシン精機、サンエス、丸一鋼管、ヨロズ、ユニプレス、ビヨンズなどが、PILA工業団地にはエクセディ、北川鉄工所、東研サーモテック、NTN、日鉄住金物産、共栄テクシードなどが進出しています。

 

[インセンティブ]

 

アグアスカリエンテス州政府は、特定のプロジェクトに対して主に次のようなインセンティブを設定しています。

 

・不動産登録税の免除
・土地使用許可料の免除
・建設許可料の免除
・上下水道税の免除
・新規設立企業の所得税一時免除
・新規雇用創出企業の所得税の減額
・固定資産税の減額
・不動産取得税の減額
・建設許可証発行料の減額
・州税の減額
・上下水道使用料金の減額
・給与税の一時的減額
・都市圏外投資へのインセンティブ

 

アグアスカリエンテス州は州全体が日本企業および日本人に対して寛容であり、各省庁による各種手続が他州に比べて迅速、日本の免許で同州内を運転することが可能、治安が他州に比べると良いなど、ビジネスを行いやすい環境が整っています。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。

なお、本記事は2019年8月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。

 

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