今回はメキシコのサン・ルイス・ポトシ州の投資インセンティブについてお話します。
メキシコの中心の北側に位置する58の自治体を持つ州であり、州都はサン・ルイス・ポトシ(SanLuisPotosí)市です。州の面積は6万982km2(31州中15位)であり、州の人口は約271万人(31州中19位)です(2013年時点)。
州都のサン・ルイス・ポトシ市はメキシコ・シティから北に359km離れた場所にある、標高1,850mの都市です。ここに州人口の30%が住んでいます。
メキシコ・シティ、グアダラハラ市、モンテレイ市、またタンピコ湾岸港をはじめ主要港に比較的アクセスしやすいという恵まれた立地条件によって、ビジネス環境の発展に寄与してきました。
サン・ルイス・ポトシ州もアグアスカリエンテス州と同様に、若年層の労働力が多く、そのほとんどが読み書きができる平均以上の教育水準に達しているため、外国企業にとって魅力的な人材が多いといえます。ただし、第一次産業に従事する者も多く、人材の確保にはアグアスカリエンテス州よりも時間を要します。
[日本企業の進出状況]
サン・ルイス・ポトシ州周辺には、ロヒスティック工業団地およびコリナス・デ・サンルイス工業団地、ロヒスティコ(WTC)工業団地3つの工業団地が存在します。
ロヒスティック工業団地にはイーグル工業、ビューテック、ニッタ、倉庫精練、コリナス・デ・サンルイス工業団地にはケーヒン、ニチアス、小糸製作所、中央精機、愛三工業、そしてロヒスティコ(WTC)工業団地には豊田通商、大塚工機、ミドリ安全、南条装備工業などが進出しています。
[インセンティブ]
サン・ルイス・ポトシ州では、特定のプロジェクトに対して主に下記のようなインセンティブを設定しています。
・譲渡税の減額
・新規設立企業の給与税の一時免除
・新規雇用創出企業の給与税の減額
・固定資産税の減額
・不動産取得税の減額
・建設許可証発行料の減額
・研究開発へのインセンティブ
・都市圏外投資へのインセンティブ
ビジネスサポート
・プロジェクト管理ならびに各種コンサルティング
・連邦政府および州・地方自治体に対する手続支援
・判断材料となる情報の提供、アドバイスおよびコンサルティング(対投資家含む)
・各種省庁対応支援
・州内のサプライヤー紹介
・営業支援
・貿易支援
・開発支援
・金融支援
以上、お読みいただきありがとうございました。
なお、本記事は2019年12月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。