持続的イノベーションと破壊的イノベーションについて

「イノベーションのジレンマ」クレイトン・クリステンセン著に、技術革新を行っていても、
企業が失敗することについて書かれています。
今までの技術を改良した持続的技術革新を行なっていても、
破壊的技術が現れたとき、大企業ほど対応できないのだ。

「両利きの経営」チャールズ・A・オライリー、マイケル・L・ダッシュマン著に、
持続的イノベーションは知の深化であり、破壊的イノベーションは知の探索であり、
その二兎を追う戦略が、本当の意味で企業の変革をもたらすが、
それにはリーダーシップが一番重要だと書かれている。

確かに日本の企業を考えると、
製造業を中心に、大企業ほど高度成長期から持続的技術革新を繰り返している。
つまり、今までの技術の延長線上での開発を繰り返しているので、
技術的には高いのだが、業績は成熟期及び衰退期に入っている。
イノベーションを起こす必要性は理解しているが、
破壊的技術革新、つまり破壊的イノベーションが出来ないのでジレンマを抱えている。
組織だけでなく、個人の成長を考えても、過去の成功体験の延長で成長しようと思うど、
技を高めることに邁進するので、どんどん職人になって行く。
まさしく、日本企業も職人気質に陥っているのであろう。

破壊的技術革新が難しいのは、顧客の対象がローエンドで、
単価も利益率も安いところから始まるので、その変化に本能的について行けないのだ。
中高年になるにつれて、今の若者の考えていることが分からないし、
なってないと言って、理解しようとしないのと本質的には一緒である。

時代ともに経営環境が変わるし、それに合わせて新しい技術が開発されるのは、
歴史を振り返れば当たり前である。新しい技術をもたらすのは、経験が浅い若者である。

今ある技術に対して苦労もしていないし、当たり前だからこそ、新しい発想で考えられるのだ。
人も組織も、成功体験があると変化できないので、常に、変化する習慣化が本当に必要だと思う。
そういった意味で、人種・国籍・性・年齢を問わずに人材を活用するダイバーシティが必要だと考える。

以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。


株式会社東京コンサルティングファーム

取締役・税理士 東 真奈美(Higashi Manami)

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