男女平等と性差

日本における、女性管理職の割合を2020年度までに30%に上昇させる達成目標対して、なかなか進捗しない理由として、まだまだ、日本は、男女の格差が激しいことが原因だと

言われています。

 

男女平等の社会になれば、男性と女性の「違い」は段々となくなっていくはずだ、と考えられますが、実はそうした仮説とはまったく逆の結果を示す研究が多数発表されています。

 

これまでの研究では、「男女平等の社会になるほど性差は拡大する」という奇妙な結果が出ています。

 

「性差はヨーロッパ・アメリカ文化でもっとも大きく、アフリカやアジアの文化で小さかった」と言って物議をかもしました。男女が不平等な社会よりも、平等な社会でパーソナリティの性差は拡大しているのです。

 

女性は男性より利他性、信頼、ポジティブな互酬を好み、ネガティブな互酬を避けたのです。その一方で男性は女性よりリスクを取り、大きな報酬を期待しているのです。

 

*【互酬】

文化人類学経済学社会学などにおいて用いられる概念。人類学においては、義務としての贈与関係や相互扶助関係を意味する。日本の「お返し」は、その例。

 

男女が平等な社会になればなるほど男女の性差が拡大することについて、研究者たちは、「伝統的な社会では、ひとびとは性差を個人の気質ではなく社会的強制と考えるのではないか」「経済的にゆたかになると身長の性差が拡大するように、パーソナリティの性差も拡大するのではないか」などの仮説を提示していますが、最も説得力があるのは、「人々が自由に生きられるようになると、男と女の生まれ持った差異が顕在化する」と思われます。

 

認知能力において、男は論理数学的知能に優れ、女は言語的知能が高いとされます。この性差が生まれ持った違いなのか、社会的に「構築」されたものかは、議論になっていますが、数学の成績において、男女が平等になるほど性差が拡大するという研究があります。

 

イギリスの心理学者ジズバート・ストーは、ステレオタイプの脅威(「女は数学が苦手だ」というステレオタイプを意識させると実際に数学の成績が下がる)を検証するなかで、「男女平等で経済的に発展した国々は、発展途上国よりも、数学における性差が大きくなる傾向がある」ことを発見しました。

 

具体的には、「発展の遅れた地域の数学の成績は、ある国では男の方がよく、別の国では女の方が良かった。それに対して発展した国では、男の方が数学の成績が良いという一貫した傾向が見られた」とされます。

 

この研究でもう一つはっきりしたのは、経済的に発展した国の方が数学の平均点が高いことです。これは、伝統的な社会では学習において男も女も本来の能力を発揮できていないことを示唆しています。

 

 日本において、法律や制度として男女の格差は解消され、機会の平等は進んでいると思われますが、女性管理職の比率が上がらないのは、社会構造の観点での男女格差ではなく、「自分らしく」生きられることで、生まれながらに持っている「男らしさ」「女らしさ」が発揮された結果なのかもしれません。

 

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