社長の右腕となる優秀な幹部が揃っている、
というのは理想ではありますが、こうは言えないというのが現実ではないでしょうか。
“優秀”の定義は様々ですが、中小企業経営において一体どの様な人が「優秀な管理職」なのでしょうか。
まず、“管理職”の定義ですが、トップの下のミドル層としてトップの掲げる理想を実現に向けて組織を動かしていく、
というのが一般的かと思います。
とはいえ、社長の指示通り動いて、そして成果をあげられる人は“優秀な上司”にはなっても“優秀な管理職”とは言えないのではないでしょうか。
管理職クラスになりますと、社歴も長くなり、知識も経験も豊富になるため、それらの能力で成果をあげることはもちろん出来るかと思います。
しかし、管理職の役割は“自分が成果をあげること”ではなく“管理によって成果をあげること”であり、
“成果をあげる人” ⇒ “成果をあげさせる人”への転換が必要になってきます。
この成果というのも、一時的な短期のものではなく、長期的に成果をあげ続けるための“仕組み”を作る人。
これが管理職に求められる役割だと私は思います。
普通の管理職は“管理”を仕事と認識し、優秀な管理職は“変化”を仕事と認識します。
優秀な管理職を外部から引き寄せることは困難です。
なぜなら、そのような方はどの会社も手放しませんので。
優秀な管理職は、自社で育成していくのが一番の近道です。
これを行うためには、会社が“管理職とは何をする人か”という定義を明確に示す必要があり、それを示すためにはまず“会社は何のために存在するのか”、そして”経営者とは何をする人か“というような事を併せて言語化していく必要があります。
そして、言語化したものを実践していく仕組みを“評価制度”に組み込んで運用していくことで、自ら企画して行動できる“優秀な管理職”が育っていきます。
増田 鉄矢
東京コンサルティンググループ グループCOO
株式会社東京コンサルティングファーム 代表取締役社長
東京税理士法人 代表社員