専門的職業ゆえの”囚われ”

”職業病”と聞くと何を思い浮かべるでしょうか。

 

定義としては、

「職業労働に起因して発生する健康障害の総称」

とも言われますが、、

 

”病”ではないにしろ、健康障害以外の”クセ”などについても

職業柄、染みついて離れない、というものもあるかと思います。

 

自分の職業が専門的であればあるほど、その

職業ゆえの固定概念、というものが強くなります。

 

私自身は税理士ですが、たとえば

「相続の悩みがある」と聞いてどう考えるか?

 

税理士であれば、まず思い浮かぶのが”相続税”。

では、その相続税の負担をどう減らしていくか。

そのためには、資産をどのようにしていくのがよいか。

 

では、これが”弁護士”であればどうでしょうか?

税金よりも先に”係争”が思い浮かび、”どのような

トラブルが起きそうか”といった観点で考えて

仮説と対策を出していく。

 

・・・といったことが瞬時に浮かんでくる。

専門的な知識・技術・経験を持っているほど

あるキーワードを聞いて、そこから瞬時に思考を展開。

それが世に言う”プロフェッショナル(専門家)”なのだと思います。

 

しかし、いざお客様と話をしてみると・・・

全然ピントがずれていた、と言うことも

若いうちは普通にあり得るのではないでしょうか。

 

拡大して考えてみると、これは士業だけの話ではなく

全ての業種業態においても、“お客様(相手)”がある以上

起こりうる話かと思います。

 

自分の知識・技術・経験を元に問題、対策を仮説ベースで

思考、それが相手にとってベストだ、と。

 

そのくらいの自信が無いと話にならないのかもしれませんが

あくまで「相手の悩み」であるので、その”相手(人)”という

観点を無視して「これが正しい」と結論付けてしまう。

 

知識労働者でいういわゆる”職業病”があるのだとすれば

おそらくこの”思考の囚われ(トラップ)”のことを言う気がします。

 

では、どうすればこのような事態を防ぐことができるのでしょうか。

 

「類は友を呼ぶ」と言う言葉があるように、普段は自分と

似たような仕事をしている(職場の同僚、同業)、レベル感の

同じ人と接する機会が多いかと思います。

 

この問題の本質は、相手の思考、価値観に興味関心が無くなり、

だからこそ相手が何を考え、悩んでいるかの想像がつきづらくなる。

(つまりは”自己中心思考”が問題なのですが。。)

 

であれば、対策としてはその真逆をいけばいいので、

自分の仕事以外の人と触れ合う、そこで”仕事”以外の

価値観に触れ、更にそれを広げていく、と。

 

相手の思考を全て100%読みきれると言う事は

心理学者でもおそらく不可能であり、では何も考えずに

ただ相手の話を聞けばいいかと言うと、それはそれで

相手は”目の前の悩み”にフォーカスして話をするので

本質的な問題が見えない、というリスクもあります。

 

どのような業種・業態においても、ビジネスの目的は

常に外。つまりはお客様、社会の中に存在します。

 

お客様が、今問題を抱え悩んで困っている。

本来は、そのような状態の時に、今ではなく将来まで

視座を高め、視野を広げて俯瞰して問題を捉え、

ピンポイントで本質的な問題を見極め、それに対する

解決策を提示、導いていくことが求められているものかと思います。

 

この”目的”を果たそうとする上で足かせになる囚われが

自社を中心に考えてしまう”自分思考”。

 

自分たちのための問題解決、となると問題を見誤り、

本当に解決すべきお客様の”問題発見”にはマイナスに

なることがあります。

 

目先の”技”に囚われ、仕事の”目的”を見失わないよう、

私自身もいちプロフェッショナルとして”顧客志向(思考)”

とは何なのか、を日々考えていく必要があると思う今日この頃です。

 


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