マネジメントにおける思考法において今実践しているものは個人的には大きく3つある。
【仮説思考】
限られた情報をもとに如何にして次の行動の意思決定をするか、この仮説思考があるか否かが大きく結果を左右する。
これは、業務遂行レベルでも求められるが最も必要となるのはトップマネジメント層の意思決定のときだ。
不確実性に満たされた現代において意思決定に必要となる情報が必ずしもすべて手に入ることはない。
- 物事の本質を見抜き、最適解を導きだすこと、
- 導き出した解を実行に移して検証すること、
- そして、検証結果によって得た情報をもとに新たな解を導き出し、実行すること。
これらをとんでもない速度で回しながら、常にトライ&エラーを繰り返すのがトップマネジメントだ。
仮説思考は瞬発力が求められる個人的には思ってるが、その瞬発力は、思考の”質”と、実行の”量”だったりする。
【システム思考】
全体性を持って、組織内の動き(人やその人が与える影響など)を理解することでどこで起きた何が、どういった形で他方で結果として現れるのかを把握することが出来る。
組織学習における一番の障害は
”自分の役割になって起こした行動で、他の役割にどんな影響を与えたか”
が見えない点である。
一見すると自分の責任ではない事象も発生するが、実はそれが自分の取った行動が回り回って及ぼした影響の結果だったりする。
この障害にハマってしまうと、僕たちは”統制の所在”を常に外部に求め、自分の問題と捉えて主体的に解決する姿勢を持たなくなってしまう。
では、どうすべきか?
まずは、問題が起きたり、大きな困難に直面したとき、その”現象”自体に焦点を当てるのではなく、その”現象”を引き起こしている”構造”に目を向けることだ。
現象⇒挙動パターン⇒構造
の順番で深堀りしていき、根本的なアプローチを考えだす必要があり、そのためにはシステム思考が欠かせない
【展望思考】
これは代表が以前に言っていた
「俺は展望みたいに全拠点で何が起きているのか分かるんだよ」
という言葉をもとに勝手に作った造語である。
ポイントは”結果として表出する数値”と”業務管理プロセス”を見ることだ。
全ての行動の結果は”決算書”という形で数値で表れる。
そして、その行動は各拠点ごとに”業務管理表”のようなもので管理されている。
これらを把握し、各Transactionにかかる時間や経費、求められる労働生産性などを分析することで
- 果たして”決算書”として現れた結果の数値は適切なのか?
- 適切でない場合、どこの拠点で、どの業務プロセスにおいて問題が起きているのか?
これらを瞬時に見つけることが出来る。
ただ、もちろんのこと”決算書”が読めなければ、こんな見方は不可能であり、それぞれの業務プロセスが管理されいてない状態であれば、同様に不可能となる。
数値もプロセスも”見える化”することが大前提となってくるのである。
これらの思考は、それぞれTM(トップマネジメント)、MM(ミドルマネジメント)、LM(ロワーマネジメント)の順に求められるものだ。
- TM(トップマネジメント) ⇒ 仮説思考
- MM(ミドルマネジメント) ⇒ システム思考
- LM(ロワーマネジメント) ⇒ 展望思考
部署においても、チーム内においても、組織に属するすべての人間にはそれぞれの役割があるはずだ。
自分自身の役割が何で、それは、どの思考が求められるポジションなのか。
それが明確になれば、きっと自分に必要となる能力が見えてきて、求める結果にもっと近づけるに違いない。