評価制度運用の肝:⑤実績で昇給させることはあっても、昇進はしてはならない!

前回からの続きとなります。

 

どのようにして絶対数の少ないスーパーヒーローを作り上げていくのか。その方法を下記に列挙しています。今回は⑤実績で昇給させることはあっても、昇進はしてはならない!の記事となります。わたしも研究している過程ですので、増加していく可能性はあります。

  1. 中途採用ではなく、新卒採用をメインにせよ!
  2. 今一度、当社の基本理念の明確化と存在意義を明示せよ!
  3. 会社の行動指針を明確にし、その実践に力を入れよ!
  4. アメーバー式QC活動を取り入れよ!
  5. 実績で昇給させることはあっても、昇進はしてはならない!
  6. 与えたもの以上に得ることはできない循環を理解させよ!
  7. すべては自分の問題であり、興味関心の度合いを引き上げよ!
  8. 責任範囲が広がり、権限が生じることを理解させよ!
  9. 感謝の気持ちを忘れてはならない。

 

ひとつ、先に結論を述べておきます。「実績は短期的な成果であることが多く、短期的な成果を出すときは緊急性の業務を中心に行動しているときである。」です。実は、多くの企業で、昇進を果たす基準というのが、実績ベースであることが多いのです。実績は緊急性の仕事をいかに早く、素早く、適切に対応できるかの能力に成果が依存します。その実績を出すには出してよいのですが、緊急性の成果で評価された人が、昇進して、どうなるかというと、今までに担っていた緊急性の範囲を広げるだけになります。昇進したのに、仕事の質を変えるということはなく、仕事の量を広げるだけなのです。

このとき、上司と部下との違いは何であるかというと、業務範囲の「広さ」だけなのです。このような状態になると、昇進した上司はさらに忙しくなるのです。忙しくなって、部下の成長にフォーカスすることなんてできません。むしろ、何も言わなくても理解し、面倒のかからない部下を欲します。そんな部下なんて、いるはずないのに、欲するのです。そして、部下は上司を見て、育つので、部下もいずれ上司となるとき、同じように忙しくして、短期の成果のための緊急性の仕事ばかりをするので、教育を放棄する結果となり、その結果、成果を出すノウハウは属人化し、組織力が弱まってくるのです。それはつまり、組織を崩壊させていくこととなるのです。

昇進する基準を緊急性ではなく、重要性に置くべきなのです。実績を上げてくれて、実績を上げるためのモチベーションを上げてもらうために、実績がついた社員を昇進させてあげたい、そして昇給してあげたい、と思うのはわかりますが、昇進させることは、重要性の基準で行い、昇給を実績ベースで行うのが良いでしょう。

そして、重要性の仕事は何であるかを触れておきますと、それこそ今まで述べてきたような、会社の方向性、経営理念から落とし込まれた行動指針、経営方針の理解と実行、そして、周りを巻き込むリーダーシップなどなど、この重要性を先にできる人こそを昇進させることが強い組織づくりには肝要であるといえるのです。


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橋口 敦史

 

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