経営者の仕事は、商売(ビジネス)が上手くいく仕組み
を作ることにあります。
自分一人しかいなければ、まずビジネスの企画から始め、
いつまでに、何を、どのように、という計画を立てて
行動に移ります。
しかし、規模が大きくなれば、経営者一人が全てを
行うことは不可能なので、社員の皆さんの力を借りて
行っていくことになります。
この“仕組みづくり“というのは、”将来“のために行う
ものであり、重要性の高い仕事になります。
この重要性に気付いた経営者から、まず「仕組みを作ろう」
となるのですが・・・
社員の方から出る言葉は
「大事なのは分かるが、やる時間がない」
「人をもっと増やしてほしい」
という言葉や、
「わかりました!」と言って、実際には行動しない
などで頭を抱えてしまうのが現実なのではないでしょうか。
社員の方にとっては、将来の仕組みよりも、今
目の前にある仕事の方がより緊急性が高く、
重要だと思ってしまっているのです。
この意識が変わらない限り、いくら経営者がその
重要性を説いても、社員の方がそれを中心に動く
ことはありません。
やらない、か、嫌々やって遅々として進まない、か。
これを変えるためには、社員の方の仕事の優先順位を
変えていく必要があります。
緊急性が高い仕事ではなく、重要性が高い仕事を
中心に仕事が出来る人。
そのような社員を育てると同時に、管理職についても
同様に重要性の仕組みづくりを中心に出来る人に
なってもらわないといけません。
この、“重要性を評価する”という会社側の意思表示を
“評価制度”に組み込むことで、少しずつ価値観の変化を
促し、何をやるべきかを明示してあげるのが会社側、
経営者の役割なのではないでしょうか。
増田 鉄矢
東京コンサルティンググループ グループCOO
株式会社東京コンサルティングファーム 代表取締役社長
東京税理士法人 代表社員