BPJSは返金できますか?②帰任時、起こりやすいトラブル

 いつもお世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。年末年始、そして4月にかけて、人事異動の多い季節でございます。帰任される駐在員の方も多い印象です。そんな中ご質問いただくBPJSの返金について、前々回の記事から説明させていただいております。
前回の記事に続き、BPJSの返金にも関連する、帰任前後で起こりやすいトラブルについて、本記事でも例をご紹介いたします。

<要注意・帰任時トラブル②税務監査に引っかかった!>
 帰任時に行わなければいけないことをよく勉強していたBさん。以下のことを全て行いました。
①BPJS返還申請
②ビザ抹消(EPO)
③個人税務番号(NPWP)抹消申請
 BPJSの返金にはインドネシア国内の個人銀行口座が必要だと学んだBさんは、②③は行いすでに帰国したものの、個人の銀行口座はまだ保ち、BPJSの返還が行われてから再度インドネシアに戻り、銀行口座を閉じるつもりでいました。
 しかし彼は一つ、大きなことを忘れていました。
④個人税務監査がある ということを。
 これは、③の税務番号を抹消する(=納税・申告義務を無くす)ことに伴い必ず行われるもので、インドネシアに滞在中の納税・申告が間違いなく行われていたか、隠し所得はなかったか、などを確認されるものです。
 会社の閉鎖時の税務監査でも同じですが、基本的に、税務監査時は銀行口座で取引をしてはいけません。何らかの取引によって、それが税金の発生するもの(給与等)ではないかと税務局に疑われてしまう可能性があります。
 このBさんの場合、③を行ってから①の返金を受け取ってしまいました。さらに、個人口座に貯まった預金を、③の後に引きだしてしまいました。
 ・・・税務監査が終わった約1年後、税務局から、申告漏れに対するペナルティを求めるレターが発行されました・・・。

 少し表現を誇張しましたが、実際に起こりうるトラブルでございます。前回の記事でご紹介したAさんや、今回のBさんのようなトラブルを避けるにはどうしたらいいのでしょうか。

 

 

 

東京コンサルティングファーム
早川 桃代

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

ページ上部へ戻る