インドネシアに赴任して、一番頼りにできるのは、やはりJETRO,JICA等の公共機関ではなく、銀行であると言えるだろう。現在、インドネシアには、日系の金融機関として、古くからりそな銀行が進出をしている。そして東京三菱UFJ,三井住友銀行、みずほ銀行がある。
会社の口座に関しては、設立の段階がある程度進んでいないと開設ができない。開設時に会社定款や、BKPMからの投資許可書を添付するからである。日系かローカルかという大きな問題はあるが、上記の銀行には全て日本人スタッフがおり、その意味で非常に安心である。特に、口座開設はインドネシア語の書類を膨大に処理しなければいけないので、赴任したての人間には厳しい作業である。その意味でも、日本人のサポートは大変ありがたいものである。ただ、支店がいくつもあるわけではないので、例えば、現金が必要な場合等は、自分の足で銀行まで赴かなくてはいけない。非常にその点は厄介である。
ただ、現金を引き出さなくてもチェックを利用すればいいし、インターネットバンキングもあるから、基本的に取引の決済上の不都合はあまりないと言える。やはり、安心感で日系の金融機関を選ぶ企業が多いのも事実である。口座の開設自体は、1週間程度で終わるようである。
個人口座については、日系の金融機関の中では、会社の口座がないと開けないというところもあるので注意が必要である。開設時には、パスポートとKITASが必要になる。したがって、KITASが取得できるのは、会社が設立した後だから、どちらにしても、会社の設立が終わらないと個人口座は作成できない。したがって、送金もできないというわけである。
最初の立ち上げ時は、バタバタすることが多いので、キャッシュを確保する方法を複数用意しておくのが賢明である。CITI BANKは現地通貨で引き出すことができるし、クレジットカードも複数枚用意しておいた方がよいだろう。
私も実際、CITI BANKのカードをATM機械にのみこまれて、現金が引き出せなくなったことがあった。海外では思いもよらないところで不都合が起きることが多い。特にキャッシュが使えないと、OUTである。口座開設に至るまでのプロセスを十分に理解し、予備のキャッシュを確保できる方法を用意しておくことが重要である。
