中国で結果を残す経営幹部とは(優秀な経営幹部の特徴)

 こんにちは、中国・上海の田中勇です。本日は、中国で結果を残す経営幹部の特徴をご紹介致します。

 

中国の大学の論文で、国際企業における結果を残している経営幹部の特徴を示した文書があります。(”How China Transforms an Excutive’s Mind” Nandani Lynton and kirseten Hogh Thogersen,)この論文によると、経営幹部の行動特徴は以下の通りです。

 

・素早く損得を計算し、GOサインを出せる( They just ‘‘Go’’)

・部分的思考と大局的思考の切り替えが素早い(They switch between thinking modes)

・感情ではなく、行動に注目している(They do not discuss emotions but attend to

people)

・論理的思考と直感的思考が研ぎ澄まされている(They strengthen their attention and concentration)

・協力することの重要さを理解している(They are connected beyond themselves)

 

この論文では、結果を残す中国経営幹部の人的資質についての調査結果もあります。まず、調査対象者の内、3/4が中国語を理解し、80%が3か国語以上の言葉を流暢に話すことができること。心を平安に保つための趣味(読書や音楽鑑賞等)を持っていること。家族や慈善団体とのつながりが強いこと等(9割が10年以上結婚生活を送っていること、慈善団体に情報を提供している等)が挙げられています。

 

 中国に進出する日系企業において、一番の課題は人材です。アメリカや西欧企業に比べると圧倒的に不利なのです。アメリカでは様々な人種が混在しているため、海外進出となるとその国のエキスパートがすぐに見つかります。西欧企業も比較的国籍にこだわりがないので、優秀な人材がすぐに見つかります。一方、日本企業の多くは日本人を配置することにこだわる傾向があるため、利益を生み出すまでには時間がかかるのです。例えば、今では中国で最も成功していると言われているイトーヨカ堂の成都店(1997年に一号店開店)においても単年度利益(2000年に約550万元の単年度黒字を計上)を出すのに3年の期間を要しました。したがって、日系企業にとっては、長い時間をかけてでもエキスパートを育てるという強い意気込みと教育システムが重要であるといえます。

 

以上

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