今月から上海に赴任しました、安孫子 悠治 (アビコ ユウジ)と申します。
中国でビジネスをするなら、どうするかという「問」を意識して、情報を提供していきます。
今日は中国の投資についてお話します。
投資と言えば、不動産や株式、ビットコインといった市場があります。
中国では、過剰流動的に有望な資産のセグメントへと投資を移行し、リターンを最大化しようとする傾向が見受けられます。
さて、現在中国ではどの市場がどのように動きをみせているのでしょうか?
今回は不動産市場について着目します。
2008年11月、政府はリーマン・ショックによる世界的な金融危機への対策として4兆元の景気刺激策を発表しています。
この政府の動きを手掛かりに、個人投資家は北京や上海、深センなど沿岸部都市のマンション購入に殺到しました。
しかし、殺到しすぎた投資に対して、住宅バブルによる金融不安定化が懸念されていることを背景として、政府は規制を導入しました。
最近では、2017年9月にも、河北省では新規購入した住宅を最長5年間売却の禁止、湖南省では2件目の住宅購入を1軒目購入時から3年間禁止といった規制が導入されました。
他にも、不動産開発業者に対して資金調達規制が行われたことにより、社債の発行が難しくなり、昨年の社債発行は67%減少しています。
これらは、実質的に投資家の投機的な不動産購入を抑制するものであり、政府が取り締まりを強化しています。
それにより、不動産市場が沈静化し始め、投資家は理財商品や株式に資金を移行する動きをみせているようです。
今日は以上です。
中国市場についてのセミナーも随時開催しております。
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東顧企業管理(上海)有限公司
安孫子 悠治 (abiko yuji)
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