中国における不動産市場の外資参入規制について

 

こんにちは、東京本社・呼和塔拉です。

今回は、中国における不動産市場の外資参入規制についてご紹介します。ご興味があれば、是非ご一読いただければと思います。

 

Q1.中国では、不動産市場への外資参入に関する規制はこれから緩和されるのですか?

 

A1.中国における不動産市場への外資参入について、2006年から規制強化が行われてきましたが、今年に入って、「外商投資産業指導目録」を初めとし、規制緩和の傾向になっています。

 

 2006年を境に中国不動産市場における外資参入政策は大きく変化しました。2003年から、中国の急激な経済成長と人民元上昇への期待を背景とし、外国資本が大量に中国不動産市場に流れ込み、2008年迄の5年間、不動産価格が急上昇しました。不動産価格の高止まりに対する社会の不満が高まり、社会的安定及び中国元上昇圧力へ警戒を強めた中国政府は、不動産市場への外資参入を規制する政策を次から次に打ち出すこととなりました。それにより、基本的に「自己使用」目的以外では、外資による不動産投資ができなくなります。

 

 しかし、その後中国経済も高度成長期から減速し始め、不動産市場も安定した形相を呈しているなど、中国は再び外資への規制緩和へ転じました。2014年に、外資による不動産投資を届出制とする簡略政策を公布し、今年に入り、「外商投資産業指導目録」を改正し、不動産事業への外資参入は、映画館の建設、テーマパークの建設経営等の特別事業を除き、従来の「規制産業」から外されました。さらに、8月に入り、中央6部委は、「不動産市場への外資参入及び管理関連政策に関する通知」を公布し、外資の中国不動産市場への参入に関する政策は、2006年以前の状態に戻ったと言えます。

 

以上、お読みいただき、ありがとうございました。

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