中国の監査制度について

こんにちは、中国・上海に駐在しております小林です。

今回は、中国の監査に関する制度について解説いたします。

中国では、政府による政府監査、独立した第三者による外部監査、自身で行う内部監査があり、外部監査は法定監査と任意監査に区分されます。

法定監査は、設立時や増資時の出資検証、期末財務諸表を対象とした年度監査、一部地域で税務申告の際に要求される税務監査、中国版SOX法に則って実施される内部統制監査、会社の清算時に行われる清算監査などがあります。

この中でも、すべての日系企業が受ける必要があるのが、年度監査です。原則として、1月1日から12月31日の会計年度を対象に、注冊会計師(登録会計士)が監査を行います。
監査はほとんどの場合、1か月から3か月程度で行われます。

ここで、日本と異なる点は、中国では毎月財務諸表を報告し、遡及修正を行うことはできないので、監査中に発見された誤謬や修正などは、翌年度の財務諸表に反映されることになるという点です。この点、中国の子会社が連結対象となっているような場合は、注意が必要です。

ちなみに、中国の会計監査は中国登録会計師保証業務基本准則や実務指針に基づいて実施され、その手続きは日本における公認会計士監査とほとんど同様となっています。

以上です。

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