中国国際経済貿易仲裁委員会《仲裁規則》改正について

こんにちは、東京本社・呼和塔拉です。

今回は、中国国際経済貿易仲裁委員会《仲裁規則》の改正概要についてお話します。ご興味があれば、是非ご一読いただければと思います。

 

 2014年11月、中国国際経済貿易仲裁委員会(以下CIETACという)はその「仲裁規則」の改正を行い、この新しい「仲裁規則」は2015年1月1日より施行されています。今回の改正は9回目の改正であり、CIETACは長年蓄積された実務経験をもとに、国内のニーズに応えると共に国際仲裁の発展の流れに合わせた内容となっています。

 

 新しい「仲裁規則」は、CIETAC内部職務分掌の再編、送達方法の追加など手続きに関する改正のほか、新しい制度として、複数契約の併合仲裁、当事者の追加、緊急仲裁員制度の導入、香港仲裁について特別規定の新設、当事者による審理記録速記員の選任等が設けられました。さらに、簡易仲裁手続きの適用範囲を拡大し、紛争金額の上限が従来の200万元から500万元へと引き上げられ、合併仲裁事由が修正追加され、合併仲裁の拡大が図られました。

 

 中国において、外国企業が当事者となる場合は、紛争解決手段として仲裁を選択する事が多く、CIETACは仲裁機関として広く利用されています。今回の改正は、より一層利用しやすくする為ではありますが、緊急仲裁員制度のような新しい規定等は、実務運用上の法的保障に欠けている状況もありますので、今後の実務運用に注目すべきであります。

 

以上、お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

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