耐用年数の延長について Q&A

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

現在、耐用年数を10年としている設備があります。(最短耐用年数10年)

設備の状況を鑑みて、耐用年数を15年に変更する予定です。

その場合は、会計上及び税務上共に15年にすることができるのでしょうか。

 

A,

会計上及び税務上共に15年となります。

 

中国では、「中華人民共和国企業所得税法」及び同実施条例に固定資産の税務上の処理について記載されています。

 

固定資産の最短耐用年数

各固定資産の減価償却計算に用いる最短耐用年数は原則として以下のとおりです。(実施条例60条)

・建物、構築物:20年

・飛行機、列車、船舶、機器、機械及びその他の生産設備:10年

・生産経営に関連する器具、工具、家具等:5年

・飛行機、列車、船舶以外の運輸工具:4年

・電子設備:3年

会計処理と税務処理

会計上の耐用年数が税法に規定する最短耐用年数より短い場合、会計上の耐用年数に基づいて計算した場合の減価償却費を上回る部分については、当期の課税所得額を加算調整します。この場合、会計上の減価償却が終了した後、税務上でまだ損金算入していない部分は、税務上の耐用年数の残存期間において継続して損金に算入することができます。
一方、会計上の耐用年数が税法に規定する最短耐用年数より長い場合は、税法に別途規定する場合を除き、会計上の耐用年数に基づいて減価償却費を損金算入することになります。(「企業所得税の課税所得額の若干の問題に関する公告」(国税「2014」29号))

今回は、税務上の最短耐用年数10年であり、見積の変更によって会計上の減価償却を15年に変更することで、税務上の減価償却も会計上と同じ15年に変更になります。

 

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