バングラデシュ政府系工事プロジェクト(ODA及び円借款)を請け負う際の注意点

 

近年、バングラデシュでは政府系の工事プロジェクトが増えています。火力発電所や橋梁、高架鉄道、空港の拡張工事等多岐にわたるプロジェクトが進行しています。日系の企業もこれらのプロジェクトに参画し、実際に現在工事を行っている、もしくはこれから工事を請け負うことになっていくケースが多くみられるかと思います。その際に、注意しなければならない点があります。それはキャッシュフローです。

 

この政府系の工事プロジェクトの発注者は、多くの場合バングラデシュ政府系企業となりますが、工事対価の支払いに時間を要することが多々あります。半年以上支払いが遅延しているケースもあります。その場合、一時的に会社がプロジェクト費用を立て替えサブコントラクター等に支払いを行わなければならないことが発生し、キャッシュフローが圧迫されます。資金力のあるサブコントラクターであれば、支払い納期を遅らせる等の対策が可能ですが、そうでない場合、サブコントラクターも工事を継続できない可能性すらでてきます。バングラデシュにおいて政府系の工事に参画される場合は、工事対価の入金の遅延が起こる可能性を予め考慮に入れ、またサブコントラクターとの契約においても支払期限等を長めに設定する等の対策を講じておくことをお勧めいたします。

 

 

 

Tokyo Consulting Firm Limited
渡邊 忠興

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