バングラデシュでの縫製品産業について

バングラデシュでは、近年GDP成長率6%台を維持し、また2016年の成長率は7%に届くとも予想され、堅調な成長を続けている。
その原動力ともなっているのが、縫製品産業である。この産業は1980年代から徐々に伸び、現在では大手のアパレル商品の製造国にもよく“Made in Bangladesh”との記載があるように、同国より世界に多く商品を輸出している。2014-2015年の事業年度では、250億ドル相当以上の価値のアパレル製品を世界に輸出し、同産業に従事する人の数は420万人に上るともいわれる。

バングラデシュは中国、インドに次いで世界3番目のアパレル製品輸出国。最近ではインドネシア、ベトナムが台頭してきている。同国の縫製品産業のトップは楽観的に見ているが、今後は競争も激化していくことになる。

中国は労働コストが高くなり、外国からの投資、またGDP成長率も下降傾向にある。バングラデシュでも2013年の商業ビルの倒壊事故を受けて、同国の労働者における劣悪な労働環境の問題にスポットが当てられた。それは賃金の底上げにもつながり、今後は中国のように“安価な労働力”だけでは太刀打ちできない時代もやってくるだろう。

2015年に発表されたMcKinsey & Companyの報告書によると、バングラデシュは他の国と比較してもアパレルソースとして優位にあるが、ベトナムやインド、ミャンマー、最近ではエチオピアも台頭してきている。特にエチオピアではバングラデシュよりも安価な労働力、低価格の土地、主要取引先(USAやEU諸国)との距離の近さがメリットとして挙げられ、今後外国からの直接投資が増えていくものと思われる。参考として、バングラデシュ、ベトナム、エチオピアの1ヵ月当たりの基本給与を比較すると、それぞれ68ドル、120ドル、37ドルとなっている。

インフラ整備や制度的な課題も指摘されている同国において、今後縫製品産業においても、労働力の安さだけではなく、質やその他の付加価値を生み出せるような施策を考えていく必要があるように思われる。

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