皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。今回は、定年と再雇用についてみていきましょう。
シンガポールの定年と再雇用については、Retirement and Re-employment Act(RRA)において規定されています。
定年は62歳と定められており、再雇用は65歳までとなっています。ただし、2017年7月1日より、再雇用の年齢は67歳となります。
会社は定年を迎える従業員に対して再雇用を提示することが求められております。ただし、これは全従業員に対してというわけではありません。
<再雇用の提示を受ける従業員>
再雇用の提示を行わなければならない従業員は以下の要件を全て満たす場合となります。
・従業員はシンガポール国籍者またはシンガポール永住権保持者
・62歳になるまで、現在の会社で最低3年就労した従業員
・十分な勤務遂行能力(satisfactory work performance)を持つと、会社により認められる従業員
・就労を続けるのに健康上の問題がない従業員
3つめの条件が非常にあいまいです。企業としては、本人が再雇用を希望しているにも関わらず、この要件を満たさないと判断する場合には、勤続期間における評価成績などを十分に説明材料として準備していくことが望ましいものと考えられます。
本人が不服と捉えた場合には、MOMに申し立てを行うことができますので、慎重に取り扱う必要があります。
<再雇用契約の期間と締結>
再雇用契約を締結する場合には、最低1年以上の雇用契約を締結する必要があります。一般的には、1年毎に内容を見直し、都度更新することが一般的です。
また、再雇用契約の開始日は従業員が62歳になった日からとなります。
次回、再雇用契約を締結する際の実務上の留意点について確認します。
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岩城 徳朗(iwaki noriaki)
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