東京コンサルティングファーム、シンガポール駐在員の岩城です。
そもそも駐在員に対してシンガポールの雇用法は適用されるのか?ということを考えたことがありますか。
駐在員は出向元における駐在員規定に従うから、現地の雇用法や就業規則に従う必要はないと考えている人は多いのではないでしょうか。
駐在員の方は駐在員規定を熟読されたケースは少ないかと思いますが、それには全ての雇用条件を規定しているわけではなく、給与や福利厚生についての重要な条件のみが記載されており、その他については現地の法規制等に従うとされていることがほとんどです。
これまでにもよくお伝えしていますが、現在のシンガポール雇用法の対象者は限定されています。免除されている人は以下のように規定されています。
you are not covered if you are employed as a:
- Manager or executive with monthly basic salary of more than $4,500.
- Seafarer.
- Domestic worker.
- Statutory board employee or civil servant.
赤字にしている箇所が論点になりやすい箇所です。
つまり、月給S$4,500を超えてるマネージャーや経営層については、雇用法の対象外となっています。
「今、シンガポールで大きな動きが起ころうとしています。」
雇用法の対象者を制限せず、全社員に適用しようという動きが出ています。まだ内容は発表されていませんが、推測するに、全社員ではなく、S$4,500のキャップを外すのみで、引き続きManager and executiveについては対象外にするのではないでしょうか。ただし、全ての駐在員がManager and executiveの肩書で駐在しているとは限りません。トレーニーの場合には、今後雇用法の対象になりうることがあります。
PartⅣについては、現在のS$2,500(ホワイトカラー)のキャップがS$2,600に上がるとされています。
基本的に、日本人駐在員については、PartⅣ以外の項目で検討していくことが必要です。
次回より、各項目について検討していきましょう。
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