第2四半期の新規設立企業数

投資環境・経済

こんにちは。シンガポール駐在員の和久井です。

外資からシンガポールへの進出はその進出のしやすさとして、税制面での優遇性やインフラが整っている、ASEAN周囲国へのアクセスの便利さ、また安全な国であり英語圏であるなど、ビジネスだけでなく生活面の好条件が揃っているとしていくつか理由が上げられます。2012年第2四半期のシンガポール経済状況を振り返ったACRA当局データーによると14,481企業数の新規会社が設立され、第1期の14,596よりも若干下がりつつも、去年の設立数よりも上回るといった好調なペースという結果となりました。

シンガポールへの進出形態として一番多いのがPrivate Limited company(株式有限責任会社)で設立するケースが殆どであり、2012年第2四半期も同様にこちらの形態で設立した企業数は6,822社、続いてSole Proprietorship個人事業体5,038社となりました。

また特徴的なのが、7割近くが払込資本金1万SGD以下で設立をし、企業の8割近くが監査免除対象であるExempt Private Limited Companyであり、個人株主20人未満、年度収益が500万SGD以下の条件となりますので、個人出資の中小規模の会社設立が圧倒的だったと捉えられます。シンガポールは従来現地法人および支店形態の場合に、年1度の監査が義務付けられますが、こちらの中小企業へ負担軽減を考慮し監査免除が2003年のCompany Actの改正で適応されるようになりました。これにより、中小企業で監査免除が受けられるといったコンプライアンス維持する責任負担が軽減され、魅力的な投資環境を整備することで外国人投資を誘致しているシンガポールの働きかけが伺えます。ちなみに来年からまた大きく変わる会社法の改正により、監査対象条件が更に緩和される予定です。

そして、企業および個人株主出資から対シンガポール投資上位国ランキングは中国、インド、マレーシア、日本、インドネシア、イギリス、オーストラリア、アメリカ、フランスとなっております。アジアだけでなく、国を問わず国際的豊かな友好関係とビジネス環境を構築の案に成功した政治対策はシンガポールの海外から盛んな投資を後押しているもうひとつの要因といえるでしょう。

以上

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2019-10-23

東京コンサルティンググループ

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