“大企業病”という言葉があります。
意味としては、
・保守的に組織が膠着⇒挑戦をやめてしまう
・古いやり方に固執するために、生産性が低下
これは主に、大企業がかかるものと思われがちです。
しかし、大企業のみならず、創業して間もない
ベンチャー企業でもかかってしまうことがあります。
ただ、ベンチャー企業の場合は、トップがこの病気に
かかることはなく、かかるとすれば、トップ以下の
ミドル層になります。
トップとミドル以下の”心の距離”が開いてくると、
徐々に組織の動きが鈍くなってきます。
この病気の元は、個人の意識、考え方、価値観が
生み出しているものであるため、今すぐに直すのであれば
”人の入れ替え”しかありません。
では、なぜこのような”病気”が発生してしまうのでしょうか?
例えば、多くのベンチャー企業が掲げる目標の一つとして
”株式公開”があります。
大きな目標を掲げている会社ほど、既存の人材だけでは
追いつかず、”いい人を採用”したいと思い、まず上から
組織を固めようとします。
具体的には、管理者層で”上場経験者”などをターゲットに
ミドル層をヘッドハンティング、又は大企業にいるような人を
採用していきます。
そのような人を採用していくと、何が起こるのか?
まず彼らが感じるのが、今までいた企業と比べて
”人材のレベルの違い”や不完全さ”が目に付き、
過去の状況と比べて”あきらめ”が出ることがあります。
「現状であれば、この程度が妥当」
「今のレベル感であれば、これ以上は難しい」
管理者層がそのように考えだすと、今の社員のレベルに合わせて
スピードを調整しだし、ベンチャー企業の強みである”フットワークの軽さ”
が無くなり、その結果、組織の硬直化が始まります。
これが”ベンチャーの大企業病”と言われる現象になります。
このような病気を治すためには、一体どうしたらよいでしょうか?
ベンチャー企業のいいところは、大企業と逆で、
フットワークが軽く、何事にも挑戦していける、という
点だと思います。
言い換えると、”PDCのスピードが速い”。
これを取り戻すためには、ゆっくりと回っている
PDCのスピードを上げていく必要があります。
ただ、急に色々な事をやりだすと、
「そこまではやりたくない。人がいない。時間が無い。」
といった言葉が出てきます。
こういった人に対しては、”新たな事”ではなく
”今ある制度(仕組み)”を変えていく、という
アプローチが有効です。
新しいことをやる、となると必ず一定数の抵抗が起きてきます。
これを無くすために、プラスαではなく、”今のやり方を変える”
というアプローチを取り、変化が現れてきたところで、ようやく
新たな事を始めていく、と。
成果があがらないのは、”実行”の問題もありますが
”やり方”の問題もあります。
もし今”やっている”と言うのであれば、そのやり方だから
成果があがらないのであって、やり方を変える事で
何かしらの変化が起こります。
新しいものを取り入れることだけが変化ではありません。
既存のものを”やり方”を変える。
「プロセスイノベーション」も変化を生むものであり、
大事なのは”成果をあげる”ことです。
病気は、本来かからないように予防するのが一番では
ありますが、かかってしまったからこそ、それを治す手助けが
必要とされます。
「予防と治療。」
特に大企業病は放置するとどんどん組織を蝕み
やがては衰退に向かわせてしまうものですので、
その原理と治療法をしっかりと押さえておくことで
このリスクを回避していけるのだと思います。
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