こんにちは、株式会社東京コンサルティングファームの小林です。
当社に限らず顧客主義を掲げている会社は多々ありますが、顧客主義の本質とはなんなのでしょうか?
なんとなくお客様を大切にします、と言っていても、何をすることがお客様を大切にすることなのかが明確になっていなければ実践はできません。
顧客主義の本質がわからなければ、極端な話、タダでサービスするということが究極の顧客主義ではないかと誤解してしまう可能性があります。
これは大袈裟な例ですが、報酬をいただくべきところでいただかずに仕事をするのは顧客主義ではないと思います。
顧客と自社は主従ではなく、対等の関係であるべきで、お客様に価値を提供しているからこそ、その対価を受け取る必要があります。
結果としての報酬が高められる、これが顧客主義の本質ではないかと思っています。
良いことをする、良いものを提供するからお客様はそれに対して対価を支払う。
当社でも何度も口酸っぱく言われていることですが、これが本当に実践できるかは非常に注意すべきだと思います。
物の売買であれば、こういうものが手に入るからこれだけのお金を払ってくださいという非常にシンプルな図式が成立します。
サービス業であっても、こういう役務を提供するからこれだけの工数がかかるので、これだけのお金を払ってくださいという風になるパターンもありますが、サービス業は、こちらの提供役務だけではなかなか価値を感じさせにくいものです。
製造業であっても機能・性能・品質といった部分だけでの値付けは、価格競争になりやすいものです。しかし、それを価格競争が起こってしまって、自社の努力では如何ともしがたいという風に片づけてしまっては、問題の棚上げ、責任転嫁にしかなりません。
目に見える役務や製品だけでなく、私たちが提供する製品を使う、私たちのサービスを受けるとこうなりますという未来を見せて、それが手に入るメリットに値段をつける力が必要になります。
値段のつけ方としては、
①手に入る未来を経済価値としてくらいの価値がありますよね?という風に見せる。
②代替手段にかかるコストとの比較で見せる。(例:経験者を雇うとこれくらいのコストがかかりますよね)
③同等の効果が見込まれる競合のサービスとの比較。(例:他社ならこの値段でここまでやってくれると思いますが、当社ならこの値段でここもやれますよ)
などがあると思います。
いずれにしても重要なのは、相手が喜んでお金を払ってくれる価値を提案し、それを提供していくということになります。
今の時代は、CX(Customer eXperience)から、HX(Human eXperience)への転換期と言われています。
お客様も人間ですので、人間が感動する、喜ぶサービスというのを考えていくことがこれからを生き抜くためのヒントになるのだと思います。
何をもって顧客主義とするのか?これは、人間としてのお客様が喜ぶことを価値と定義し、そこに値付けをしていくということなのだと思います。
何をもって顧客が喜ぶか?これは、相手との対話なしにはわかりません。
もちろん相手のニーズには仮説をもって、こういうことができればいいですよね?という風に提案していくことが最初には必要ですし、例えば仕事のスピードやクオリティというのは万人が期待するものなので、これが実現できる仕組み作りをするというのも必要です。
これにプラスして、人間同士のつながりを考え、共感する力、問題を共有する力、自社に限らないソリューションの提供などを、対話を通じて醸成していくことが大切になるのだと思います。
デジタル化、IT化がますます世の中で進んでいく中でも、これからのビジネスは人間回帰というべきところに改めて行きつくのではないでしょうか。
以上、お読みいただきありがとうございます。
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株式会社東京コンサルティングファーム
小林 祐介
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