採用基準の目標設定を持つこと

こんにちは
東京コンサルティングファームの大橋 聖也です。

​2016年よりフィリピンに赴任し、ASEAN拠点を中心に日系企業の海外ビジネスの支援をさせて頂いてます。

 

【1分でわかる海外子会社マネジメントのイロハ】

No.1<採用基準の目標設定を持つこと>

 

海外子会社マネジメントにおける一つの仕事が、採用です。

「企業は人なり」と言われますが、どの企業も常に優秀な人材を求めている一方で、海外では「良い人材がいない」と不満や愚痴をよく耳にします。

優秀な人材を求めるならば、何を基準として置き、どんな人材を雇い入れるか、
つまり“採用基準”を決める必要があります。

 

私は、フィリピンやベトナムなど国を問わず、組織の成長度合いというのは採用基準のレベルと相関関係にあると考えています。

一般的に、多くの企業では採用基準を、知識や技術を重視した経験者の採用に軸足を置いていますが、
マネジメントが機能し成長している組織というのは、経験者ではなく、新卒や未経験者を積極的に採用しているのです。

 

前者の特徴は、知識経験といったスキルを求めるため、時には人材紹介会社を使って莫大なコストを払ったり、給与についても前職の役職や給与のベースアップで決まってしまいます。

しかし、採用したスキル思考の人材は、新たな知識経験を求めるため、数ヶ月や1年程で辞めてしまい傾向が高く、
結果として高額な紹介料が無駄になったり、高額な給与を払ってるにも拘わらず、自分の考え方・やり方に固執し、
会社の方向性と擦り合わずパフォーマンスが悪いといった問題が起きることも少なくありません。

 

一方で、新卒や未経験を採用基準にすることで、若く成長意欲の高い人材が多い東南アジアでは、やる気のあるフレッシュな人材を安い採用コストや基本給で雇用することができます。

また、知識経験がない分、会社の理念や価値観の浸透がし易いので、結果として組織に対するエンゲージメントが高くなり、特に将来の管理者候補の離職率が下がっていきます。

 

一見、未経験者を雇うことでコストアップするように思えますが、長期的かつ文化形成という点では、採用だけでなく、教育や管理面からコストを抑えることができます。

では、そもそもなぜ、企業は知識経験を求め、スキル志向の人材を採用してしまうのでしょうか?

 

それは、社内に「教育する仕組みがない」からです。

“経営の神様”と呼ばれる松下幸之助は、企業を下記のように定義しています。

 

「松下電器は人を作る会社です。あわせて家電を作っています。」

 

これが意味するのは、人材を育て活かすことは、経営すなわちマネジメントの要締と言えます。

例えば、教育する仕組みの一つとして、朝礼があります。

 

私自身も、フィリピン・ベトナム・インドネシアといった国を問わず、4年間欠かさずに毎朝1時間、朝礼を現地のナショナルスタッフとしています。
(朝礼の内容は、別途まとめますが、以前参加された方の記事に掲載して頂きました。)
朝会(東京コンサルティングファーム様) | まごのてグローバル

 

毎朝1時間の朝礼は非効率に思われるかもしれませんが、凡事徹底し継続することで、会社の理念を理解した人材のみ残り、そして彼らが新しく入社した社員を教育するという循環が生まれてきます。

その結果、今では弊社の採用基準は、新卒採用一本化を実現することができいます。

 

理念浸透による人材育成や文化形成だけでなく、財務的にも採用コストや人件費を大幅に抑えられることができ、高収益体質の組織づくりが可能となります。

採用基準は、組織の成熟度であり、これまでのマネジメントの結果を表します。

 

だからこそ、採用基準を新卒採用できるレベルに目標設定すること、
そして、実現するための教育する仕組みを作ることがマネジメントの仕事と言えるのではないでしょうか。

海外子会社マネジメントにお困りの方は、お気軽にご相談・ご連絡お待ちしております。

 

最後に、弊社海外拠点の全ブログ掲載HPがリニューアルいたしました。
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今週もどうぞよろしくお願い致します。

Tokyo Consulting Firm ASEAN Regional Manager
大橋 聖也 (Seiya Ohashi)

 

~プロフィール~

  • 2012年東京コンサルティンググループ入社。中小企業の発展、会計業界の生き残りを掛けて、社外CFOとして社長のビジョン実現をサポートする、ビジョナリーコンサルティングの立上げに奮闘。社長の抱えるお困り事を解決すべく経営理念の策定・経営会議のファシリテート・財務分析等の支援を行う。
  • 2016年よりフィリピンに赴任し、日系企業のフィリピン法人設立、会計税務、人事労務などのワンストップサービスに従事。現在、マニラ・セブにて顧客数100社超、日本人4名・フィリピン会計士25名・フィリピン弁護士2名合わせてローカルスタッフ50名超まで事業を拡大中。
  • 2018年よりフィリピン・ベトナムを中心としたASEAN拠点統括を兼務。

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