公開会社買付規制①任意公開買付

法務

 

こんにちは。

PT. Tokyo Consulting(東京コンサルティンググループ)です。

今回はインドネシアの公開会社買付規制の任意公開買付について記載致します。

 

公開会社の株式の買収は、任意公開買付(VTO)という方法で行うことができます。

任意公開買付は、資本市場監督庁の自発的公開買付に関する規則9条1項、OJK Rule No.IX.F.1(Kep-263/BL/2011)で規定された方法です。

任意の公開買付は、個人、会社、組織または団体が株式(またはその他の株と交換可能な証券や株式取得権のある証券)を

取得するためにマスメディアを通して、他の証券との交換や購入による入札を行うことです。

マスメディアとは、新聞、雑誌、映像、テレビ、ラジオ、その他の電子媒体、文書、冊子、印刷物であり、

100人以上に公表されているものを指します。VTO取引は、証券取引所内でも取引所外でも行われます。

後述する義務的公開買付において負う義務は(P.339参照)、任意公開買付では負いません。

[情報開示義務]
①任意公開買付を希望する事業者はOJKに以下の表明(公開買付届出書)を提出します。
・株式を上場している証券取引所
・対象企業
・オファー期間にも有効な場合は、同じターゲット企業によって発行された同じ株式のための任意公開買付を提出している他の事業者

任意公開買付表明がOJKに提出されたのと同時に、この情報は、

少なくとも2日間にわたってインドネシア語の全国紙1紙を含む2紙の新聞上に公表しなければなりません。

任意公開買付表明は、以下の要件が満たされていれば有効となります。

・OJKから任意公開買付届出書の効力が発生した旨の通知を受領した場合

[禁止事項]
任意公開買付を申請した当事者は、表明の公表後15日から有効期限までの間に売買を行うことを禁じられています。
任意公開買付申請の当事者は、買収する株式の種類やポジションによって、別の規制または要件を課されることはありません(株式の利益または権利に齟齬がある場合は除く)。ターゲット企業は公開買付を発表した日から任意公開買付有効期間満了まで、任意公開買付の効力である支配権の変更を妨げるような行為をしてはなりません。

[タイムテーブル]
任意公開買付の有効期間は、任意公開表明の執行日から2営業日以内に始まります。

有効期間は最低30日であり、OJKの承認があれば90日までは延長をすることができます。

任意公開買付期間の延長は少なくとも15日で、全国で流通しているインドネシア語の新聞で最低2日間公表されます。

任意公開買付による取引(VTO Transaction)は、支払の着金または証券の配送によって、任意公開買付有効性期間満了の12日以内に完了しなければなりません。
特別な条件がない限り、証券(Offered Securities)は任意公開買付有効期間満了から12日以内に返却しなければなりません。

さらに、任意公開買付がキャンセルになった場合、証券は12日以内に返却されなければなりません。

また、決済完了後10日営業日以内にOJK対して強制公開買付報告を提出しなければなりません。

[買付価格]
自発的公開買付における買付価格は、公開買付けの公表前90日の各日の最高値の平均値よりも高い金額でなければなりません。

[準備基金]
任意公開買付のためには、準備基金が要求されます。任意公開買付表明で公開される情報の中には、

「任意公開買付を行う企業は取引を締結させる十分な資金を有している」という表明が、会計士や銀行、

証券会社の意見とともに含まれます。後述する義務的公開買付を規定するOJKRuleIX.H.1では上記のような規定はありません。

 

以上、ご参考になれば幸いです。

 

 

PT. Tokyo Consulting

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