Q.インドネシアで優秀な人材を採用するための履歴書の見方を教え下さい。
A.インドネシア人の履歴書を見て、一番驚かされるのは、転職回数が異常に多いことです。やはりこの国は、別の会社での経験が一つのキャリアとみなされるということだろうと思います。<転職回数>
そして、出身大学、やはり有名な国立大学を出ているということは重要です。教育格差が大きいインドネシアでは、大学で一定の勉強をしているといことは、知識云々ではなく、勉強を通して仕事を学ぶ姿勢や、社会性を身に着けるということで、非常に重要なファクターです。また、大学に行くことが、日本と比べて、難しい国であるので、親の期待も相当大きいといえます。そういった状況にも関わらず、学業に集中できないというのは、正直なところ、仕事においても使い物になる人材とはいえないでしょう。そういった意味で、大学を出ている、そして、そこで、ある程度の成績を残している、というのは、重要です。インドネシアにおいては、学業の成績を図る指標として、GPAというものがあります。成績をA,B.Cで振り分け、それぞれ、4.3.2と点数をつけていくものです。このGPAが3.0未満の候補者は、正直言って、使い物にならないケースが多いといえます<大学での成績>
履歴書の中身としては、自己分析と職務の説明です。自己分析について、長所ばかりを羅列しているようなもの、職務がプロジェクトの羅列で実際の自分の職務についての職責が全く不明、転職後も同様な職務を継続している、といったものは、深い思考ができない候補者、物質的な欲求のみで、明確な目標を有していない候補者の特徴といえます<自己分析と職務>
そのほか、体裁面での問題です。日本では、例えば、履歴書を使いまわしていることが分かるような日付の間違い等があれば、一発でアウトにしてしまうようなところがありますが、この辺りは、少し大目に見てあげた方がよいでしょう<体裁面>
以上を考慮して、篩にかけます。履歴書審査は、消去法的に利用していくとよいでしょう。次回は、面接のポイントに触れたいと思います。
<新サービス登場>