進出して拡大時期に起こる問題について

労務

みなさん、こんにちは。東京コンサルティングファーム、インドネシアオフィスの長澤です。
今週は、進出して拡大時期に起こる問題について、人事的な側面から考えてみました。

先日、インドネシア人は意外な気配りが効くが、組織全体でみるとうまく機能していないケースがみられる、という話を聞きました。たしかに、インドネシア人は少しおせっかいというか、困っている人がいたら話しかける、助ける、というような精神をもっているように感じます。

会社組織が少ない場合には、自分がやらないと誰もやる人がいないですので、個々人の責任意識は強く働きます。日系企業が進出したばかりの時に、スタッフ1,2名しか雇っていなければ、赴任者とスタッフしかいないので、スタッフもいろいろ気をまわしてくれることもあるでしょう。もちろん、そういうスタッフばかりではないので、まずそのようなスタッフに出会えたことに感謝が必要ですね。

会社が少し大きくなると、会社全体での業務範囲も広がってきます。業務の内容としても、数としても。そうすると、自然とお互いの職務範囲をまとめてみると、実はカバーされないところがちらほらと出てくるケースがみられます。よく、日本人は職務範囲があいまいだがその分柔軟にお互いの職務範囲をカバーする傾向があると言われます。

一方、インドネシアはじめ東南アジア各国では職務範囲は広く柔軟に、という発想はあまりありませんので、整理をしておかないと、気付くと穴だらけ、という状況にもなりかねません。

この対策としては、
・長期的には管理者育成
・短期的には職務範囲の明確化
が有効です。

管理者育成とは、全てが自分の問題であり、自分の職務範囲である、と考えることが出来る人材の育成です。一朝一夕にはいきませんが、時間をかけて管理者のマインドを持った人材を育成することが必要です。

職務範囲の明確化は、定期的にチーム内、部署内での役割分担、期日の確認などを行うことで、誰かがやってくれると考えてしまい組織として漏れが出ることを防いでくれます。これらは、会社の長期戦略を考えるような社長の役割とはまた違った側面を持ちますが、日々の積み重ね、意識づけにより会社の長期戦略を支える会社の基礎力になります。

管理者育成の実施や、職務範囲を明記、人事評価や目標管理へとつなげ、会社と個人の成長につなげるような仕組みづくりが大切です。当社ではこのような支援を行っておりますので、ご興味ありましたらぜひご連絡下さい。

以上

ページ上部へ戻る