前回、投資規制の変更について触れたが、かかる投資規制が外国投資企業の主要な規制であるならば、閉鎖ポジションの設定が外国人労働者への規制の中で、一番注意しておくべきものの一つと言える。
前提として、外国人がインドネシアで就労するには、
1、ローカルスタッフでは会社経営上、支障が生じうる高いポジションであること
2、ローカルスタッフに有益な、技術・知識を有する人材であること
のいずれかに該当する必要がある。
外国人の流入を制限することで、国内の就労機会が外国人に奪われることを極力防止すること、外国企業からの技術移転の促進を目的としている。
具体的には、総務・経理職には、外国人が就労することができず、(いわゆる閉鎖ポジション、財務部門はOK)、会社役員以外のポジション(General Manager, Technical Adviser, Finance Managerなど)の場合、大卒かつ当該業務の実務経験3年以上ないと労働許可(就労ビザ、IMTA)を取得することができない。また、役員以外のポジションの場合、技術を移転する予定のローカルスタッフを指名して外国人雇用計画書(RPTKA、IMTA取得時に最初に当局に提出する書類)に明記しなければならない。書類にサインする場合も、例えば、Finance Manager が人事部門の書類にサインすることができないように、許可を受けた部門以外での業務は全て禁止されるので注意が必要である。
役員についても兼任について規定がある。これについては次回触れたいと思う。
以上
インドネシア駐在員 加藤