インドネシアの開示制度

こんにちは、PT. Tokyo Consulting(東京コンサルティンググループ)の内野です。

 

今回は「インドネシアの開示制度」についてです。

 

インドネシアの開示制度に関わる基本的な法律としては2007年施行の会社法が該当致します。また、上場会社および公開会社と非上場、非公開会社ではどの法律を遵守するべきか変わってくるために、注意が必要です。日本では上場会社および大会社が開示義務の対象となっております。

 

「インドネシアの開示制度」について

□公開会社・上場会社の場合

公開会社、上場会社の場合は、会社法に加えて下記に従って開示を行います。

・資本市場法(1995年法第8号)

・金融サービス庁(OJK)が定めるルールブック(OJKRule)

・証券取引所の規則等

金融サービス庁は、資本市場の監督を主な業務とする機関であり、証券取引の監視、資本市場法違反の調査、証券取引所の委員の任命などを行っています。

各法律は非常に簡潔に記載されているのみで、それを補完する各種規則が数多く公布されているため、体系的な把握が難しいケースも多くあります。そのため、公開会社の場合は金融サービス庁が作成するルールブック(OJKRule)等を参考にすることになります。

 

□非公開会社の開示内容

非公開会社の場合、2007年施行の会社法に従い、開示業務を行う必要があります。

会社法では、財務諸表を中心とした年次報告に関する規定を定めており、66~69条まで簡潔に記載されています。

 

年次報告は、財務諸表と事業報告に分けられます。財務諸表は、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表の5種類を作成しなければなりません。インドネシアでは、すべての企業においてキャッシュ・フロー計算書を作成する必要があり、この点が日本と異なります。また、財務諸表はインドネシア会計基準に従って作成されなければなりません。

事業報告については、事業活動内容の報告、社会的責任に関する活動報告、事業年度内に生じた会社の事業活動に影響を与えた問題の詳細、監査役会の監査報告、取締役および監査役の氏名、取締役および監査役の報酬手当等について記載しなければなりません。

なお、年次報告書にはすべての取締役と監査役の署名を必要とします。この署名をしない役員がいる場合には、署名をしない理由を記載した文書を年次報告書の添付資料として提出しなければなりません。

PT.Tokyo Consultingでは会社法や会計・財務について、より詳しい情報を弊社の日本人コンサルタント、インドネシア弁護士・公認会計士がお答えします!!

 

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東京コンサルティングファーム インドネシア拠点
内野能活

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