バングラデシュへの製造業による投資の課題

繊維業など労働集約型ビジネスの拠点として注目されるバングラデシュですが、外国企業が製造拠点を設立するためには、様々なハードルがあります。実際に、日系企業で工場を設立して製造を行っている企業は一部で、多くの中小企業はローカル企業に生産委託する形態でバングラデシュでのビジネスを行っています。以下、外国企業がバングラデシュに製造業での投資を行う際の留意点・課題です。

 

・物流の便が良い地域のEPZ空き物件が不足していて入居が困難。

・1億タカ以上の投資の場合、証券取引委員会の許可や株式上場免除の手続きが必要。

・土地取得価格の高騰

・(EPZ外への進出の場合)インフラ整備の難しさ(水道・電気等インフラ整備に係る新規許可取得が困難)

・BGMEA(バングラデシュ繊維製造及び輸出業者協会:Bangladesh Garment Manufactures & Exporters Association)への外国企業の入会が困難。(地場産業保護のため入会制限あり。)=原産地証明書の取得が困難。

 

一方でバングラデシュは、人件費高騰が進む中国やベトナム、労働力確保が難しくなりつつあるミャンマーなど周辺国と比べ、製造業のメリットが享受しやすい国でもあります。日本からの円借款と大規模なインフラ開発の決定により、2014年後半に入りバングラデシュ進出を検討する企業も増えてきています。

土地と工場をレンタルにして初期投資額を1億タカ以下に抑えて投資する、EPZから撤退予定の企業の株式を買い取って入居する、現在建設中のEPZ内の日系企業専用レンタル工場への入居を待つ、 (繊維業での進出の場合)既にBGMEAへ入会済の現地工場の株式取得を検討するなど、様々なかたちで前述のようなハードルを越え、投資を行う企業も増えてきています。

 

(以上)

 

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