ベトナムのゴミ問題

こんにちは、ベトナムのハノイ駐在員の浅野です。

今回のブログでは、ベトナムにおけるゴミの問題についてご紹介したいと思います。

私がベトナムで駐在を始めてからとても驚いたことの一つにゴミの分別が全く行われないことがあります。初めてアパートのオーナーさんと会いアパートでの生活の注意点などの話をしたときにゴミの分別とゴミを出してよい曜日を聞きました。しかし、全く話が通じずオーナーさんも私が何のことを聞いているのかわからない様子でした。

必死に説明して理解してもらうと結局ゴミの分別は必要なく、さらにいつでもゴミを出してもよいということが分かりました。また、ゴミの出し方も衝撃的でした。基本的に家の前にそのまま捨てます。袋に入っていればまだいいほうで、ゴミがそのまま家の前に捨ててあることも珍しくありません。

どうやって収集するのかというと、緑の服を着た清掃員といった方がリアカーのようなもので一つ一つ集めていきます。同時に箒で掃きながら道を清掃していきます。そして、あるポイントに集積し(普通に町の中です)、そこでゴミ収集車に積むという感じです。

集まったゴミはどうするのかというと基本的には埋め立て処理をするようです。しかし、日本では埋め立て処理を行う場合は、コンクリート等で汚染物質が漏れないように埋め立てを行い、民家・浄水場等が近くにない場所に作られますが、ベトナムの埋め立て地は、地盤等の処理が不十分であったり、民家の近くに設置されるケースも少なくないようです。よって当然といいますか、地域住民の抗議行動にまで発展しているケースもよく聞きます。また、汚染物質が地下水に漏れ出すといったことも起こっているようです。

ベトナム政府もこの問題を解決するため様々な対策を行っています。昨年2010年にはホーチミン近郊のロンアン省に国内最大のゴミ処理施設の建設が決定されました。敷地面積は1760ヘクタールとなり、集積されるゴミの約90%がリサイクルされる予定です。

現在ベトナム経済は順調に成長していますが、経済成長とともにリサイクルや環境に対する国民の意識がもっと進んでいくと思います。今はそこまで余裕がないという感じではないでしょうか。そして、リサイクル商品やエコ関連の需要が増えていけば、高い技術力を持った日系企業にとってビジネスチャンスが増えるのではないかと考えられます。

私個人としても、もう少し町がきれいになってくれればもっと住みやすくなりますし、外国人観光客ももっと来てくれるのではないかなと思ってしまいます。

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